Meiji Seika ファルマ コスタイベの免疫原性、接種後12カ月持続 従来のmRNAワクチンよりも
公開日時 2024/11/20 04:51
Meiji Seika ファルマは11月19日、新型コロナに対するレプリコンタイプ(自己増幅型)の次世代mRNAワクチン・コスタイベを接種した日本人成人の免疫原性が、従来のmRNAワクチン(以下、BNT162b2(コミナティ))と比較して高く、12カ月間持続したとの結果が学術専門誌「The Lancet Infectious Diseases」に掲載されたと発表した。重症化リスクが高まる50歳以上について、ワクチン接種後12カ月時点のオミクロン株BA.4-5に対する中和抗体価の幾何平均値(GMT)は、コスタイベ群はBNT162b2群と比べ2.14倍だった。50歳未満では同1.68倍だった。
コスタイベの追加接種がBNT162b2よりも優れた免疫原性を持ち、中和抗体価が最大6カ月持続することは既に報告されていた。今回は追加免疫国内第3相臨床試験の継続解析として、ワクチン接種12カ月後の免疫原性の比較結果が報告された。
同試験は、国内の11の臨床施設において、mRNAワクチンを最低3回接種した成人828人を対象に、コスタイベ又はBNT162b2の追加接種を無作為に割り付けて、ワクチン接種前及び接種1、3、6、12カ月後に血清サンプルを採取した。
その結果、コスタイベ接種後の起源株及びオミクロン株BA.4-5に対する免疫原性はBNT162b2よりも高かった。GMTは最終的に両群とも低下したが、両群の差は12カ月の追跡期間中に拡大。接種後12カ月時点の50歳以上におけるGMT比は起源株で2.06(95%CI:1.55-2.75)、オミクロン株BA.4-5で2.14(95%CI:1.40-3.27)――。50歳未満におけるGMT比は起源株で1.79(95%CI:1.41-2.29) 、オミクロン株BA.4-5で1.68(95%CI:1.15-2.45)――だった。
Meiji Seikaはこの結果を受けて、「コスタイベを接種した日本人成人における免疫原性は従来型のmRNAワクチンよりも優れており、ワクチン接種後12カ月間持続することが確認された」とした上で、「これは従来のmRNAワクチンにない次世代mRNAワクチン(レプリコン)の特徴を示しており、年1回の定期接種において新たなワクチンの選択肢を提供するものと考える」とコメントした。