日本ベーリンガー 24年売上は2513億円、前年比8.4%増 6年連続増収 ジャディアンスなど大幅伸長
公開日時 2025/05/28 04:49
日本ベーリンガーインゲルハイムは5月27日、2024年売上(薬価ベース)が前年比8.4%増の2513億円となり、19年から6年連続の増収を達成したと発表した。24年2月に慢性腎臓病(CKD)の適応を追加したSGLT2阻害薬・ジャディアンスは32.7%増の786億円に大きく伸長。加えて、ジャディアンスとDPP-4阻害薬・トラゼンタとの配合剤である2型糖尿病治療薬・トラディアンスも2ケタ成長し、ジャディアンスとトラディアンスの2製品による“ジャディアンスファミリー”で27.9%増の1129億円となり、初の売上1000億円超を達成した。
日本ベーリンガーはジャディアンスの大幅伸長の要因として、「2型糖尿病と慢性心不全に加えて、3番目の適応症となる慢性腎臓病の国内製造販売承認を取得したことが寄与した」としている。ジャディアンス以外の主要製品の24年売上は、トラディアンスは18.2%増の343億円、抗線維化剤・オフェブは9.4%増の667億円だった。オフェブは抗線維化剤市場でトップシェアを維持した。
◎経口HER2特異的チロシンキナーゼ阻害薬・ゾンゲルチニブで「オンコロジー領域への注力を強化」
また、日本ベーリンガーは今年2月、経口HER2特異的チロシンキナーゼ阻害薬・ゾンゲルチニブについて、HER2遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん(NSCLC)を対象疾患に承認申請したと発表している。同社は、「ゾンゲルチニブを皮切りに、オンコロジー領域への注力を強化する」とコメントしている。