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PMDA・岡本主任専門員 電子添文の更新情報「タイムラグ」問題 サイトアクセスで一括DL等の活用も

公開日時 2025/07/09 04:51
医薬品医療機器総合機構(PMDA)安全性情報・企画管理部の岡本麻依主任専門員は7月5日、第27回日本医薬品情報学会総会・学術大会(広島市開催)のシンポジウムで、2021年8月から導入した電子添付文書(電子添文)の更新情報の利用に「タイムラグが生じている」と指摘した。考えられる原因として、電子カルテベンダーと医療機関の契約で更新頻度が月1回程度に決められているケースがあるなどを指摘。「GS1やYJコードから、最新情報にアクセスできる仕組みがあることを知ってもらうことが大切」と述べた。一方、PMDA側の対応について、「Webサイト上に掲載した最新の添付文書やRMPなどの各種情報に、電子カルテのベンダーが直接アクセスして一括してダウンロード(DL)するなど、これまでと異なる方法を考えていかなければならない」と述べた。

この日の学会・学術総会では「ステップアップ! DX で変わる医薬品情報提供の未来」をテーマに、PMDA、製薬業界、医療現場の代表が電子添付文書や情報連携を支援するXML化などめぐり熱い議論を交わした。

◎「GS1コードやYJコードから、最新情報にアクセスできる仕組みを知って欲しい」

PMDAの岡本主任専門員は、「2021年8月から紙の添付文書は原則廃止され、電子化された添付文書を閲覧することが基本となった。その一番の理由は医療現場で最新の添付文章を見て、安全対策を行って欲しいから」と説明した。ただ一方で、「電子カルテのベンダーと医療機関の契約によっては、月一回程度の更新しかしないと聞いたりしている。場合によって最新でない添付文書を知らないうちに(現場で)使うこともあるのでは」と指摘した。その上でPMDA側の対応として、「GS1コードやYJコードの情報から、最新の情報にアクセスできる仕組みがあることを知って欲しい」と現場に呼び掛け、医療現場からベンダーへの情報提供を促すことも一考とした。

また、電子添文と他の情報媒体との情報連携に触れ、「添付文書のXML化は図られたものの、RMPやインタビューフォーム(IF)の“構造化”が進んでいない」と指摘。「これらの情報が“構造化”されると、添付文書の薬物動態とIFの薬物動態とを関連づけして比較することができ、利便性が高まる」と述べ、「添付文書のXML以外にまだ改良できる部分がある」と強調した。

◎製品データベース構築へ 商品コード登録など製薬企業への協力求める

このほか「製品データベース」について、「今後、商品コードの登録を義務付ける必要があるとされており、「GS1コードなどの商品コードや製品情報について、製薬企業の皆さんが協力してくださることで、さらなる情報を、医療関係、流通当事者、電子カルテベンダー等が医療安全や感染対策に活用できるのではないかと思っている」と期待感を表明した。
 

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