J-TECと帝人リジェネット 再生医療CDMO補助金の支援事業に採択 27年までに数十億円規模を投資
公開日時 2025/07/24 04:48
帝人グループで再生医療事業を展開するジャパン・ティッシュエンジニアリング(J-TEC)と帝人リジェネットは7月23日、経済産業省の「再生CDMO補助金」の支援事業に共同で採択されたと発表した。補助金を基に、両社が展開する再生医療CDMO事業の施設・設備の拡張や人材育成の仕組み構築など数十億円規模の投資を2027年までに実行し、国内外からの再生医療等製品の受託数増加に向けて事業基盤の強化を図るという。
「再生CDMO補助金」は、再生医療等製品に関するCDMO事業を日本の輸出産業とするため、施設・設備の投資や人材育成を経産省が支援する事業。帝人では21年に再生医療事業を展開するJ-TECをグループ会社に加え、23年には再生医療CDMOを専業とする帝人リジェネットを設立。それぞれの事業基盤強化や連携を進めることで、支援事業が目指す「創薬力の強化」や「受託産業の輸出産業化」に役割を果たせるとして応募し、採択された。
補助金を活用して、両社では再生医療CDMO事業の受託キャパシティ拡大と、海外からの開発受託体制を強化する。具体的には、J-TECは27年度までに、研究施設の一部をGCTP基準に準拠した製造施設として改築。製造や品質管理工程にAIを導入し、設備の自動化やスキルレス化を図る。帝人リジェネットは、CDO拠点の「柏の葉ファシリティ」(千葉県柏市)では実験室を増設、現在拡張工事中のCMO拠点「岩国ファクトリー」(山口県岩国市)では細胞加工設備(CPC)と実験室を増設するという。
帝人では、両社の事業基盤拡大と連携強化を通じて国内外の開発案件を獲得し、「30 年度における再生医療事業の売上高目標200億円達成を目指す」としている。