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エーザイ 2つの認知症新薬開発で米バイオジェンと提携 開発に1500億円見込む

公開日時 2014/03/11 03:50

エーザイは、2つのアルツハイマー型認知症治療薬について米バイオジェン・アイデックと共同開発・共同販促契約を締結し、その両剤の製品化までの開発費として約1500億円を見込む。認知症の進行を遅らせるエーザイのアリセプトとは異なり、病状の進行を止め、症状改善の効果を期待する。この契約で、開発費用を両社で分担、互いに持つ同症治療薬の開発ノウハウを生かし、開発を加速する。現時点では日本ではエーザイが開発、販売することになっている。2018年度以降、日米欧などでの同時承認申請を目指す。

 
契約締結は3月5日に発表、詳細は翌6日のエーザイの記者会見で明らかにされた。2つの新薬候補は、低分子経口薬「E2609」、抗体医薬「BAN2401」。患者の脳に形成され、アルツハイマー病の発症と関係しているとみられるタンパク質アミロイドβ(Aβ)凝集体を減少させ、新たな凝集体の形成を阻害することで効果を発揮すると考えられている。
 
E2609はエーザイが創製したもので、アミロイド前駆体タンパク質のβサイト切断酵素であるBACEを阻害することで、Aβを減少させることが期待される。まずは欧米で今年中のフェーズ2開始に向け準備中だという。
 
BAN2401は、Aβ凝集体に選択的に結合して無毒化、脳内からこれを除去するとされるモノクローナル抗体。スウェーデンのバイオアークティック・ニューロサイエンス社との共同研究から得られたもので、07年12月に同社とのライセンス契約により、エーザイが全世界でのアルツハイマー型認知症を対象とした研究・開発・製造・販売に関する権利を獲得した。現在、欧米でフェーズ2、日本でフェーズ1だという。
 
日本での開発・販売は現時点ではエーザイが行うことになっているが、バイオジェンが共同開発・共同販促地域に日本を追加する場合は、エーザイが一定の一時金を受領する権利を保有する契約になっている。承認、販売後共同販促の売上はエーザイに計上し、利益は両社で分配する。

エーザイは、バイオジェンが中枢領域の新薬開発、抗体の開発・製造、独自で認知症薬開発を進めていることなどに着目し、提携することにしたという。
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