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MDVとコスメックス 医療ビッグデータ活用した治験事業に進出 コスト低減に一役

公開日時 2017/06/14 03:51

メディカル・データ・ビジョン(MDV)は6月13日、同社の100%出資会社でSMOを主業務とするコスメックスと記者会見に臨み、医療ビッグデータを活用した治験事業に進出すると発表した。MDVが有するDPC病院のデータとネットワークを活用し、施設選定や患者リクルーティングを行い、治験費用のコスト削減に寄与するサービスを展開する。MDVの岩崎博之社長は、「データ活用SMO事業を推進し、2025年12月期以降には売上高約500億円まで成長させたい」と強調した。


MDVは5月23日の取締役会で、SMO事業を行うコスメックスの子会社化を決定した。この日の会見で両社は、双方のリソースを融合させることで、革新的で効率的な臨床研究を実現したいと強調した。治験をめぐる現状の課題として、「多施設少症例」や、参加被験者のメリットの少なさなどがあげられる。特に、諸外国では治験実施施設が専門病院に限定されるのに対し、日本は国民皆保険制度の下で、どの医療施設でも高度な医療を受けられるなど、被験者の治験参加メリットが低いことも、多施設小症例の原因と指摘されていた。

そこでMDV側は、施設選定や該当被験者選定のデータを提供し、「少施設多症例」の実現や、症例集積度の高い施設やエントリー確実な症例の選定をサポートする。このため同社は、「Patient Researched Organization(PRO)」という概念を導入し、治験のプロトコル作成からリクルーティングをつなぐ独自のシステムを構築した。岩崎社長は、「医療ビッグデータを利活用することで、対象者の事前抽出が可能になり、マンパワーに頼らない迅速で効率的な治験が可能になる」と述べ、治験に要するトータルコストの削減にも寄与できると指摘した。

一方、コスメックス側は、これまでSMO事業の中で培った皮膚科領域での小施設多症例試験の経験を活かしながら、「Smart-Patient In」事業(被験者エントリー推進システム)や、「治験支援システム」事業(施設QMS支援システム・臨床研究PAD)に取り組む。このうち「Smart-Patient In」事業は、患者自らが治験広告を通じてエントリーするもの。病院口コミ検索サイト「caloo」との共同事業で、すでに14社、23プロトコル、全国270施設での利用実績がある。コスメックスの林一郎社長は、「川下から川上へのシフトを念頭においた施設選定支援業務を開始する」と述べた。

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