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降圧剤ミカルディスの後発品 発売2か月足らずでシェア5割超 過去最速で浸透

公開日時 2017/10/06 03:52

調剤レセプトベースで実際の処方状況を把握・分析する医療情報総合研究所(通称JMIRI)によると、6月16日に後発品が初登場した降圧剤ミカルディス(一般名:テルミサルタン)の数量ベースの後発品比率が、7月末時点で単剤が54%、降圧剤アムロジピンとの配合剤が52%だったことがわかった。後発品は発売2か月足らずで5割超のシェアを獲得したことになる。JMIRIは「過去の大型品を含めてみても、後発品の浸透スピードは最速」と話している。

ミカルディスは単剤・配合剤合計で年間売上1000億円近くの超大型品。その後発品が6月に、22社から70品目登場した。

今回のミカルディス後発品の急速な市場浸透からは、16年度調剤報酬改定で算定要件が厳しくなった「後発医薬品調剤体制加算」(65%以上で18点、75%以上で22点を算定可)の獲得に向け、数量が出ている大型先発品を後発品に積極的に切り替えたことが考えられる。

■ミカルディスAG シェアは1割程度


ミカルディスの後発品では、第一三共エスファからオーソライズド・ジェネリック(以下、AG)が発売されたことも話題となった。第一三共エスファは先発品の製造販売元・日本ベーリンガーインゲルハイムや発売元・アステラス製薬のグループ会社ではなく、AGをグループ外企業が手掛ける点でも注目された。

そこで、7月末時点のミカルディスのAG、GE、先発品のシェアをみると、それぞれ12%、41%、46%――だった。分母を後発品全体としてAGとGEの割合を算出すると、それぞれ23%、77%となる。

同じ降圧剤で、GEとAGが同時期に発売したディオバン(一般名:バルサルタン)では、発売2か月目のAGのシェアは約35%、GEは約65%だった。ここからはミカルディスAGの浸透スピードは速いとは言えなさそうである。

ディオバン後発品は14年6月発売で、この3年間にGE使用の抵抗感がより薄れてきたことや、今回の後発品収載の中でミカルディスは唯一の超大型市場のため、価格を含めた競争激化の結果と思われる。また、先発品のグループ外企業がAGを展開しても、その販路の開拓に時間を要するとも考えられそうだ。

詳細はMonthlyミクス10月号(10月1日発売)の連載「医師の処方動向をよむ」に掲載しています。ミクスOnlineでは有料会員向けに、こちらで公開中。

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