抗がん剤市場 16年に1兆円突破 25年に1兆4000億円台に 免疫療法薬が拡大要因

公開日時 2017/10/13 03:52
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富士経済は10月12日、抗がん剤市場が2016年に1兆円を突破し、25年に1兆4367億円まで拡大するとの市場予測を発表した。この25年の市場規模予測は、16年実績比で35%増となる。特にがん免疫療法薬が発売される肺がん、胃・食道がん、頭頸部がん、腎がん、皮膚がんでの大幅な伸びが見込まれると分析している。

文末の「関連ファイル」に、抗がん剤及び抗がん剤関連用剤の各市場と、抗がん剤市場の中の肺がん治療薬市場の25年までの市場規模予測をまとめた資料を掲載しました(10月13日のみ無料公開、その後はプレミア会員限定コンテンツになります)。

調査方法は同社専門調査員による参入企業や関連企業などへのヒアリングや文献調査などをもとにまとめたもの。調査期間は17年7月~9月。

同社の分析によると、抗がん剤市場は高齢化に伴う患者数の増加や分子標的薬により拡大を続けている。14年までは前年比で3~5%増で推移していたが、特にがん免疫療法薬オプジーボが15年12月に非小細胞肺がんの適応拡大を取得したことで、16年は前年比12.2%増と2ケタ成長となった。

17年の市場規模予測は1兆1041億円、前年比3.7%増にとどまるが、これは17年にオプジーボが緊急的に薬価が50%引き下げられた影響が大きい。

18年以降は、「多くの治療薬で伸びが予想される」とし、特に複数製品の登場が見込まれるがん免疫療法薬によって、肺がんや胃がんなどでの「大幅な伸びが期待される」と分析。25年に抗がん剤市場は1兆4000億円台になると予測した。

■抗がん剤関連用剤市場 17年に1000億円突破へ

がん性疼痛治療薬や制吐剤などを指す「抗がん剤関連用剤」の市場規模は、16年が985億円(前年比3.9%増)で、17年が1002億円(同1.7%増)と1000億円を突破すると予測した。25年は1099億円になるとしている。この25年の市場規模予測は16年比で11.6%増となる。

同社は、「認知度の高まりから処方数を伸ばしているがん疼痛治療薬の規模が最も大きく、アロキシやイメンド/プロイメンドといった上位製品がけん引し拡大してきた制吐剤が続いている」とし、今後もがん疼痛治療薬などの伸びが抗がん剤関連用剤市場の伸びの要因としている。

■肺がん治療薬市場 20年に3000億円台、25年に3700億円に

市場規模の大きい肺がん治療薬をみてみる。ALK阻害薬のザーコリやアレセンサ、第二世代EGFR-TKIのジオトリフ、第三世代EGFR-TKIのタグリッソが発売され、個別化医療の進展に伴う分子標的薬の伸びで市場は右肩上がりに推移している。

同社の分析によると、15年まで肺がん治療薬市場は毎年約30億円~150億円伸びていたが、16年は前年から900億円近く伸び、市場規模は2072億円と2000億円を突破した。これは前述の通り、15年12月のオプジーボの非小細胞肺がんの適応拡大が理由となる。

17年はオプジーボの50%薬価引き下げがあったものの、非小細胞肺がんを適応とするキイトルーダの登場で市場は2147億円、前年比3.6%増と成長を見込んでいる。18年以降は、新たながん免疫療法薬の登場や適応拡大、がん免疫療法の併用療法による奏効率向上により、20年に3000億円台に乗り、25年には3700億円台まで拡大すると予測している。

 

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