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【World Topics】バリュー・ベースの支払償還方式

公開日時 2014/08/01 03:50

一般にはまだ耳慣れない用語だが、米国の医療保険会社は、近い将来にバリュー・ベースの支払償還方式(Value-Based Payment)に移行する準備を始めたと言われている。医療保険大手のBlueCross/BlueShieldが先月発表したプレスリリースによれば、同社はすでに全クレームの20%程度がなんらかバリュー・ベースの支払償還方式にシフトしているという。医師や医療機関が提供するケアの質、治療のアウトカム,およびコスト管理に対する評価が支払いに反映されているという。同社はバリュー・ベースの支払償還方式への移行に年間65ビリオンドル以上のコストをかけているという。(医療ジャーナリスト 西村由美子)


http://www.bcbs.com/healthcare-news/bcbsa/bcbs-companies-direct-more-than-65b-in-medical-spending-to-value-based-care-programs.html


バリュー・ベースの支払償還方式はバリュー・ベース・ヘルスケアに基づくものだ。データベースに蓄積された詳細な疾患情報を解析し、同一条件の患者群ごとに治療の標準化、治療成績のベンチマークや比較評価により、ベストプラクティスの共有や導入をはかり、質の管理を徹底することで、患者が享受する価値を最大化するよう医療費を管理するのがバリュー・ベース・ヘルスケアだ。IT技術画進み、医療情報の電子化、蓄積されたビッグデータの解析が容易になったことで容易に実現可能となった、バリュー・ベースの支払償還方式では、医療にイノベーションをおこし、コスト節減に成功した医師や医療機関には、評価にみあった支払いがなされる。

支払方式の変化がもたらす波及効果は小さくない。BlueCross/BlueShield社のいう20%についてみると、全米215,000人の医師を通じて2400万人に影響がぶという規模だ。しかも、移行に取り組んでいるのはBlueCross/BlueShieldだけではない。保健大手のAetna、Cigna、UnitedHealth各社グループなども同様に、質を上げ、コストを下げることに貢献のあった医師や医療機関にインセンティブの支払いをする支払償還方式に移行しつつある。


オバマケア元年の2014年、米国の医療保険制度は大きく変わろうとしている。
 


 

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