Patient Reported Outcomeの臨床現場での取り組み
公開日時 2019/01/31 00:00
国立がん研究センター東病院精神腫瘍科長先端医療開発センター精神腫瘍学開発分野長小川朝生がん患者の増加、がん治療の入院から外来への移行が進み、患者さんと医療者の接触機会・時間が限られるなかで、患者さんの状況を適切・効率的に把握し、効果的なコミュニケーションをとるために、PRO活用への期待が臨床現場でも強まっている。本稿ではこうしたPROへの期待の背景と取り組みについて報告する。がん治療をめぐる構造変化とPRO活用への期待日本のがん罹患者数は既に350万人を超え、2025年には530万人に達すると予想される。医療機関の病床数が限られ、増加も期待できないなか、「満員電車」が「超満員電車」状態になるがん患者をどうやって診ていくのか、臨床現場が近い将来に直面する現実の課題として、対策を講じなければなら...