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ソフトバッグ製剤の一斉自主回収 ライン新設時から試験に不備の可能性 共和クリティケア

公開日時 2020/07/30 04:52
共和クリティケアが受託製造したソフトバッグ製剤をめぐり製造販売元の自主回収が相次いでいる問題で、環境モニタリング試験の不備がソフトバック製剤ラインの新設以降、生産管理部門長交代直後の調査で問題が発覚するまでの間、3年半続いていた可能性が指摘されている。ソフトバック製剤の受託製造を手がけた初期の段階から不備があったとみられる。すでに10社以上の企業が同社への受託製造品の自主回収に追われるなか(関連記事)、ライン新設から19年9月まで親会社だった共和薬品も7月29日、当該製品の自主回収(クラスⅡ)を決めている。

共和薬品が自主回収するのは、ドブトレックスキット点滴静注用200mg、同600mg。ドブトレックスキット点滴静注用200mg は18年7月23日以降、同600mgが17年12月20日以降出荷分のロットが対象となっている。このロットには、共和薬品が親会社であった期間が含まれている。自主回収に踏み切った背景について共和薬品は、すでに自主回収を開始した企業と同様、共和クリティケアの厚木工場で受託製造されたソフトバック製剤について2017年1月以降、環境モニタリング試験に不備があったとの連絡を受けたという。

共和薬品は2007年10月にインドのルピン社と資本提携し、ルピン社が弊社株式の過半数を取得した。また共和クリティケアの前身であるアイロム製薬の株式を取得。17年1月には今回問題が指摘されているソフトバッグ製剤ラインを新設していた。この間、共和薬品も高い利益率でグループに貢献したが、ルピングループが成長率の高い米国やインドに経営資源を集中させるとの方針に転換したことをキッカケに、19年9月には共和クリティケアをネオファーマグループに株式譲渡、11月にはユニゾン・キャピタルグループが共和薬品のルピン保有全株式を譲受するなど、ビジネス面での大きな転換が図られていた。

◎共和薬品「当社として対応の検討に着手している」

共和薬品は今回の自主回収について、「共和クリティケアとは19年9月に資本関係を解消しており、現在の状況についてはコメントを差し控えさせていただく」とコメント。ただ、共和クリティケアから環境モニタリング試験の不備が7月13日に発覚したとの報告を受けたことを明らかにし、「当社としても対応の検討に着手している。いまは委託企業であり、原因究明を含めて事実関係を調査している」(広報部)と述べた。

この問題をめぐって、すでに自主回収を決めた製薬企業は本誌が把握できただけで、沢井製薬、東和薬品(以上27日付)、エーザイ、日本ケミファ、第一三共エスファ、日新製薬、マイラン製薬、陽進堂、キョーリンリメディオ、大興製薬、富士薬品、武田テバ(以上28日付)。

【訂正】下線部の企業名の記載に誤りがありました。訂正します(30日12時 訂正済み)
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