日本アレルギー学会 サノフィと沢井製薬の喘息治療剤が自主回収・出荷停止と周知 出荷再開26年4月頃
公開日時 2025/09/24 04:50
日本アレルギー学会診療報酬・医療問題検討委員会は9月22日、サノフィの喘息治療剤・インタール吸入液1%、沢井製薬のクロモグリク酸Na吸入液1%「サワイ」が自主回収(クラスⅡ)および出荷停止等になったと会員に周知した。製造元のサノフィから定期的な無菌性の管理で不備が認められ、予防的措置として自主回収することを判断したとの報告を受けたもの。同社からは、再試験での適合を確認するまで製品供給ができず「一時出荷停止」の措置をとることの報告があったとしている。同学会は、回収ロット製品がある場合は、納入卸まで返品するよう要請した。なお、出荷再開時期は2026年4月頃を予定している。
サノフィは、インタール吸入液 1%について、「本剤の生産ラインにおいて定期的に実施することとしている製品を使用しない製造デモによる製造工程の適格性を確認するための試験(プロセスシミュレーションテスト)を実施した結果、試験不適合の結果が認められた」と医療関係者向けに説明。製造工程の適格性を確認される予定だった期間に製造された出荷済の2ロットについて、予防的な措置として自主回収を決定したと報告した。
回収対象製品は、①インタール吸入液 1%(製造番号:5021・卸への出荷開始日:2025年6月24日)、②同(製造番号:5031・卸への出荷開始日:2025年8月27日)-。
当該2ロットの製品品質について同社は、「承認規格に適合しており、本事象発生後に追加で実施した試験においても適合の結果が得られていることを確認しており、本事象に起因する健康被害が発生する恐れは極めて低いと判断している」とした。
沢井製薬もクロモグリク酸Na吸入液1%「サワイ」について、「製造元での定期的な無菌性の管理において不備が認められたことから、当該ロットについて予防的な措置として自主回収する」と医療関係者に周知した。回収対象製品は、クロモグリク酸Na吸入液1%「サワイ」(包装単位:60アンプル、製造番号:X24Z01、使用期限:2028年1月)。同社は、回収着手とあわせて同社からの出荷を停止すると説明し、供給再開の時期は2026年4月頃を予定するとした。