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独BI 新型コロナ治療薬開発に参画する欧州最大のCAREコンソーシアムが始動

公開日時 2020/08/21 04:51
独ベーリンガーインゲルハイムは8月18日、同社が参画して新型コロナウイルス感染症治療薬の開発を目指す欧州最大のイニシアティブ「CARE」(Corona Accelerated R&D in Europe)が始動したと発表した。CAREコンソーシアムでは、学術界、非営利研究機関、製薬会社による37チームが新型コロナウイルス感染症に関する研究開発を加速する。ベーリンガーインゲルハイムはその一員として、ウイルス中和抗体の開発に注力するコンソーシアムのワークストリームをリードする。

CAREコンソーシアムは総額7770万ユーロの支援を受けており、EUや欧州製薬団体連合会(EFPIA)に加盟する企業11社、IMI関連パートナー3社から寄付金および現物での支援を受けている。CAREはまた、ベルギー、中国、デンマーク、フランス、ドイツ、オランダ、ポーランド、スペイン、スイス、英国、米国など37パートナーとの5カ年計画に位置づけられ、VRI-Inserm(フランス国立保健医学研究所)、ヤンセンファーマスーティカN.V.社、タケダ・ファーマスーティカル・インターナショナル AG(スイス・チューリッヒ)なども主導する。

CAREコンソーシアムは、新型コロナウイルス感染症の治療薬の研究だけでなく、SARS-CoV-2ウイルスに対する新しい薬剤や抗体の開発を目的とする。具体的には、①化合物ライブラリのスクリーニングとプロファイリングを行うドラッグ・リポジショニング、②SARS-CoV-2および将来的なコロナウイルスターゲットに対する化合物候補のコンピュータを用いたスクリーニングとプロファイリングによる低分子化合物の創薬、③完全ヒトファージおよび酵母ディスプレイ、ヒト化動物モデルの免疫化、患者B細胞およびコンピュータデザインを使用したウイルス中和抗体の創薬-など。

◎ウイルス中和抗体の開発に注力

ベーリンガーインゲルハイムはCAREコンソーシアムの一員として、ウイルス中和抗体の開発に注力するコンソーシアムのワークストリームをリードする。さらに、従来のHIVおよびHCVポートフォリオから抗ウイルス分子を提供し、分子ライブラリを完全にスクリーニングし、候補低分子化合物を提供する。同社創薬研究担当コーポレートシニアバイスプレジデント兼グローバル責任者のクライブ・ウッド氏は、「CAREコンソーシアムは、オープンサイエンスとコラボレーションの力を社会奉仕に活かすことを目指とする。学術界、産業界のパートナーと共に、これまでにない協力の精神で、新型コロナウイルス感染症やその他の深刻なコロナウイルス感染症の未曾有の脅威に対し、迅速に、そして果敢に取り組む」と語った。

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