独ベーリンガー 協和キリンから自己免疫疾患を対象の新規化合物ライセンス取得 最大1100億円
公開日時 2025/11/05 04:47
独ベーリンガーインゲルハイムは10月30日、協和キリンから自己免疫疾患の治療薬開発に向けた前臨床プログラムのライセンスを取得したと発表した。具体的な開発コードや開発段階などは開示していないが、「ファースト・イン・クラスになりうる低分子化合物」としている。
ライセンス契約に基づき、ベーリンガーインゲルハイムは協和キリンから低分子化合物プログラムを開発する全世界での独占的権利を取得。協和キリンは、契約一時金に加え、開発・承認・販売に関する成功報酬型マイルストーン、さらに売り上げ発生時のロイヤリティを含め、最大で6億4000万ユーロ(約1140億円)を受け取る可能性がある。
ベーリンガーインゲルハイムのCarine Boustany米国イノベーションユニット拠点長兼グローバル免疫・呼吸器疾患領域統括責任者は、「ファースト・イン・クラスとなる可能性を秘めたプログラムを当社のパイプラインに加えられることを嬉しく思う。今回のライセンス契約は、患者さんに画期的な治療薬を届けるための大きな一歩だ」と発表。協和キリンの山下武美取締役副社長CMOは、「導出する化合物は、協和キリンが有する革新的技術および疾患生物学の深い知見を通じて創出されたもので、大きな可能性を秘めている。炎症性疾患領域においてベーリンガーインゲルハイムは卓越した専門性を有しており、この革新的な化合物が効率的に開発され、最も必要とされている患者さんのもとへ届けられると我々は確信している」とのコメントを寄せた。