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アインHDと日本郵便 「ゆうパック」利用した処方せん医薬品の患者宅への当日配送で実証実験

公開日時 2021/03/17 04:51
アインホールディングスと日本郵便は3月16日、オンライン会見に臨み、「ゆうパック」を利用した処方せん医薬品の当日配送に関する実証実験を開始したと発表した。東京都葛飾区内にあるアイングループの薬局5店舗において、区内在住の患者宅に処方せん医薬品を当日配送するというもの。実証期間は5月17日まで。その間の配送費用はアイン側が負担する。両社は今回の実証実験を通じ、医薬品の新たな配送スキームを構築するほか、両社の強みを生かしたサービス提供のプラットフォームづくりなども検討する方針だ。

◎東京都葛飾区内の薬局5店舗対象

政府は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、患者が自宅から電話や情報通信機器を通じて診療が受けられる特例措置を講じた。薬局もオンライン等で服薬指導を行った患者に対し、医薬品を自宅に配送できるようになった。今回の実証実験はこうした特例措置を踏まえたもの。東京都葛飾区内の患者を対象に、アイン薬局金町店、アイン薬局よつぎ店、あさひ調剤薬局亀有店、あさひ調剤薬局立石店、あさひ調剤薬局立石2号店の各店舗で処方せんを受けた医薬品のうち、日本郵便への差出し時間が16時頃までのものについて、当日中に「ゆうパック」を使って患者宅に配送する。

◎薬局での滞在時間を短縮 感染リスクの低減に期待も


実際の利用シーンは、患者がオンライン服薬指導を受けた際に当日配送をお願いするケースや、医療機関の受診後に、処方せんを薬局に持参し、そこで自宅への当日配送を依頼するケースを想定している。コロナ禍において薬局での滞在時間を短くできるなど、患者の感染リスク低減に貢献できると期待している。なお、配送費用は、「ゆうパック」料金が適応されるが、5月17日までの実証期間中はアイン側が全額負担する。

◎リソースやノウハウを融合 将来的にはセルフメディケーションとのセット配送も視野


両社は今回の配送スキームの構築を通じ、両社が持つリソースやノウハウの融合・活用を図る方針だ。将来的には、それぞれの強みを生かし、OTCなどセルフメディケーションや健康関連商品とのセット配送などへの展開も視野に入れている。

◎“ラストワンマイル”参入企業は増加の見通し ガリバー登場への期待も

今回実証実験を行う日本郵便とアイン薬局のような“ラストワンマイル”への参入を、目論む企業は多く、様々な業種から熱い視線が注がれている。なかでも、薬局や医薬品卸とパートナリングを求める異業種企業も増えており、複数企業が協業してヘルスケア領域のビジネスプラットフォーム構築に動き出す可能性は高い。3月12日に日本郵政グループと楽天の資本業務提携が発表されたばかり。それに先立つ3月1日にはLINEとヤフーの経営統合が発表され、早くも大きなインパクトを生み出している。こうしたガリバー同士が協業する動きがヘルスケア領域でのプラットフォーム構想に何らかの影響が及ぶ可能性は否定できないだろう。



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