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J:COM ケーブルTVによる「オンライン診療」7月からスタート MICINと協業で服薬指導にも拡大へ

公開日時 2021/06/01 04:51
ジュピターテレコム(J:COM)の石川雄三社長は5月31日、オンライン会見に臨み、ケーブルテレビを活用した地域密着型の「J:COM オンライン診療」を7月からサービス提供すると発表した。自宅のテレビにJ:COMが開発したアプリを搭載したSTB(CATVチューナー機器)を接続し、MICINのオンライン診療サービス「curon(クロン)」を経由して診療が受けられるというもの。東京23区の一部と埼玉、千葉の一部地域でサービス提供を7月から開始する。年度内には、すべてのJ:COMエリア内で展開する。石川社長は会見で、薬局と連携したオンライン服薬指導も早期に実現するほか、調剤後の医薬品の患者宅配送(ラストワンマイル)についてもワンストップサービスとして視野に入れていることを明らかにした。

同社は国内最大手のケーブルテレビ事業者で、556万世帯にサービスを提供している。加入世帯の半数は60歳以上。また、すでにオンライン診療に対応できるCATVチューナ機器の「STB」も392万世帯に導入されており、石川社長は「サービス基盤としては十分な数」と強調した。

今回のオンライン診療のサービス導入にあたっては、2019年9月から20年2月末にかけて東京と福岡で慢性疾患を抱える60歳以上の通院中の患者を対象に実証実験を行った。その結果、オンライン診療の満足度については、「とても満足」が47%、「やや満足」が20%となった。機器の設置や初回サポートについては、安心して利用できたとの回答も7割近くに及んだという。さらにオンライン診療の受診意向については、「利用したことはないが今後利用したい」との回答が52.8%となり、石川社長は、利用時のサポートの充実などで「我々の工夫でなんとか患者の不安を取り除くことができるのではないかということで結論がついた」と自信をのぞかせた。

◎デバイス料金は加入者なら無料


7月から実装する「J:COM オンライン診療」は、デバイス料金は加入者なら無料、未加入者は月額480円を支払う。Webカメラを設置・設定する費用6980円が必要となる。また利用料金は1回300円(いずれも税抜き)。一方で、医療機関側はMICINのオンライン診療サービス「curon(クロン)」にて、予約/問診の確認、ビデオ通話による診察、決済、処方せんの配送等を行う。

◎石川社長 オンライン服薬指導「前向きに検討」 MICIN・原CEO「協働しながら進めたい」

会見で石川社長は、オンライン服薬指導について「前向きに検討している」と述べ、「(パートナーを組んでいる)MICINと一緒に早期に実現できるのではないかと考えている」と強調した。会見に同席したMICINの原聖吾代表取締役CEOも、「我々もオンライン服薬指導についてはサポートツールを薬局向けに提供しており、2500を超える店舗に導入頂いている。このようなサービスと連携することで、オンライン服薬指導もサービス展開できると考えており、ここは協働しながら進めたい」と応じた。

◎患者宅への医薬品配送もワンストップサービスとして検討

一方、患者宅への医薬品配送について石川社長は、「当然、オンライン服薬指導ができれば医薬品をその後に直接ご患者宅に配送するワンストップのサービスも考えていきたい」と強い意欲を示した。今後の追加的サービスの可能性について石川社長は、5月18日に医療関連事業者とケーブルテレビ事業者など13法人で設立した“地域スマート医療コンソーシアム”(関連記事)に絡めながら、「サービスの精度を上げるような取り組みをしたい。コンソーシアムの参加企業も素晴らしい知見を持っている。その方々を中心に相談して実現したい」と強調した。
 
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