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エムスリー 急性熱傷および採皮部に用いる医療機器「RECELL」の国内薬事承認をコスモテックが取得

公開日時 2022/02/28 04:50

エムスリーは2月25日、連結子会社のコスモテックが、急性熱傷および採皮部に用いる医療機器 「RECELL 自家細胞採取・非培養細胞懸濁液作製キット」の国内薬事承認(クラスⅢ・高度管理医療機器)を取得したと発表した。患者自身の健常な皮膚から自家細胞懸濁液を作製し、直接的に熱傷部位に噴霧することで、角化細胞、色素細胞、線維芽細胞など、皮膚の形成に必要な細胞を生着させるというもの。熱傷面積の1/80倍の健常な皮膚から創傷治癒の促進で良好な結果が得られる。

熱傷は範囲の広さや深度によって皮膚組織だけでなく、全身の主要臓器の損傷を引き起こし、患者の予後が極めて不良となる。このため熱傷治療に際しては、治療期間の短縮と感染予防が求められ、壊死組織を除去し、患者自身の健常な皮膚を採取した皮膚移植などが行われる。

今回薬事承認された「RECELL」は、患者自身から熱傷面積のわずか 1/80 倍の健常な皮膚を採皮し、専用のキットで細胞レベルに分離して自家細胞懸濁液を作製。この自家細胞懸濁液を直接的に熱傷部位に噴霧することで、角化細胞、色素細胞、線維芽細胞など、皮膚の形成に必要な細胞を生理的に近い状況で、均一に生着させることが可能となる。また、RECELLを用いた自家細胞懸濁液の作成は、手術室で 60 分程度とされ、受傷後、医師の判断により早期に治療を開始することが可能となる。

RECELLは実際に 2015年の台湾大爆発事故で使用され、大勢の熱傷患者の命を救ったことも報告されている。今回の薬事承認により同社は、「事故による熱傷患者だけでなく、テロや災害時に、RECELL による敏速な治療が、医師の選択肢の一つとして貢献できる」と期待している。

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