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AZ・吉越CFO 営業車のEV100目標達成に強い意欲 「気候の危機克服と日本経済基盤にとっても重要だ」

公開日時 2022/07/01 04:51
アストラゼネカの吉越悦史執行役員CFOは6月30日、スウェーデン大使館で開催した「Pioneer the Possibleプログラム発足セミナー」に登壇し、同社が進める営業車のEV化への取り組みを紹介した。同社は、2025年までにEV100(電気自動車100%)の達成を掲げ、昨年は111台の営業車をEV化した。吉越CFOは、「今年もどこまで増やせるかでチャレンジしている」と意気込んだ。同時に1社だけの活動としないため、4月に「日本気候リーダーズ・パートナーシップ」(JCLP)に加盟。5月にはJCLP加盟211社と「商用車のゼロエミッション(ZEV)車への転換加速に向けた提言」を政府に要望するなど、精力的な活動をアピールした。

◎東京オフィスに昨年導入した「RE100」(再エネ100%) 大阪本社に9月導入へ

同社は「アンビション・ゼロカーボン」を掲げ、RE100(再生可能エネルギー100%)、EV100(電気自動車100%)、EP100(省エネ効率を50%改善等)の国際公約を推進している。吉越CFOは、東京オフィスで昨年導入したRE100 を、今年9月にも大阪本社で導入すると強調。「米原工場ではソーラーパネルを今年4月にローンチし、工場の20%の電力を自社のソーラーパネルから補っている。残り80%は再生エネルギーを使うべく計画を進めている」と報告した。EV100の取り組みも始まっており、25年の100%EVカーの目標達成に向けて取り組む姿勢を表明した。

◎商用車のゼロエミッション(ZEV) 日本経済にもインパクトがある

一方でJCLPにおける活動にも言及。今年5月に公表した「商用車のゼロエミッション(ZEV)車への転換加速に向けた意見書」について解説した。吉越CFOは、商⽤⾞のZEV 転換の加速が重要と考える背景について、「気候の危機克服と日本経済基盤にとって重要だ。我々、車を使うユーザー側の企業から自動車メーカーを後押し、サポートしながら進めていきたと考えている」と強調した。また、日本経済への影響に触れ、「自動車産業は日本の基幹産業であり、市場は世界だ。しかし、その世界市場は日本よりもっと早くEVへの転換を進めている。日本はこの潮流に乗らないと日本経済にもインパクトがあると考えている」との認識を表明し、産業界としてもこうした世界の潮流に少しでも協力すること求められるとした。

◎降雪地域で使用する4WDのEV化、チャージングステーション設置 政府支援に期待


JCLPの提言では、①商⽤⾞のZEV化で、より野⼼的な数値⽬標の設定、②ZEVおよび充電・充填インフラの開発・導⼊への政府⽀援、③新たなビジネスモデル及びエネルギーマネジメントを可能とする柔軟な制度設計―を要望している。吉越CFOは、同社の営業車のうち400台が4WD車で、主に降雪地域で使用されていると説明。一方でEV車の4WDは進んでおらず、「政府がこうした車の開発を後押しすべく支援して欲しい。一方でユーザーが導入したくても高額になる。価格が低減するまで政策を続けて欲しい」とも述べた。さらに「我々は日本全国で営業活動しているが、EV車のチャージングステーションは半分の自治体にしかない。地方では採算性の問題があるだろうが、我々のような事業者が使えるインフラの導入と支援を政府に求めたい」と述べ、今後の目標達成に向けた課題に掲げた。
 
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