英AZ・ソリオCEO 25年売上8.6%増 コアEPS11%増 LOE、MFNなどの逆風吸収して26年も増収予想
公開日時 2026/02/12 04:52

英・アストラゼネカのパスカル・ソリオCEOは2月10日、英国本社で2025年通期業績説明会に臨み、売上収益587億3900万ドル(前年比8.6%増)、製品収益は586億4000万ドル(同10%増)、コアEPSは9.16ドル(同11%増)の好業績だったと報告した。成長要因についてソリオCEOは、直近12か月でエンハーツやテゼスパイアなど共同開発品を含む16の新薬が承認を取得したと強調。2030年までの成長ドライバーとして25種類以上のブロックバスターが誕生すると力を込めた。26年業績見通しでは米国におけるフォシーガの特許切れやMFN価格協定、中国のVBP(集中購買)などが逆風になるとしながらも、売上収益、コアEPSともに各種リスクを吸収し、「1桁台後半の増収」が期待できるとした。
◎パイプライン全体で力強い勢い 2030年までの売上収益目標800億ドル達成に自信
「2025年はパイプライン全体で力強い勢いと素晴らしい成果を確認した。2030年までの売上収益目標800億ドルを達成する自信は確実に高まっている」-。ソリオCEOは強調する。同社は、2030年末までに20種類以上の新薬を市場投入するほか、年間売上が10億ドル超のブロックバスター製品を25品目以上に増やすことを計画している。ソリオCEOは、「パイプラインの勢いは26年だけでなく27年まで続く」と述べ、継続的な投資に意欲を示した。
◎26年業績見通し「1桁台後半の増収および2桁台前半のコアEPSの成長を見込む」
今期の業績見通しについてソリオCEOは、「1桁台後半の増収および2桁台前半のコアEPSの成長を見込んでいる」と明かした。ただ、主力品のフォシーガが26年4月に米国で特許切れを迎えることがリスク。同剤は米国の25年売上が約17億ドルで、世界市場の21%を占める。「我々にとって、この減収分を他製品でいかに補うかが課題となる」と述べた。一方、トランプ大統領の最恵国待遇(MFN)価格協定に合意していることについて、この日の業績説明会でAradhana Sarin CFOは、「(MFN価格は)26年に逆風となるものの、その影響はすでにガイダンスに反映されており、大きく成長する収益基盤で吸収可能だ」との見通しを強調した。
◎中国リスク フォシーガ、リンパーザ、エベレンゾがVBPの影響受ける可能性

一方、中国市場のリスクについて、フォシーガ、リンパーザ、エベレンゾがVBP(集中購買)の影響を受ける可能性があると指摘。フォシーガについては第1四半期に中国の特許切れに伴うVBPの採用により、価格が大幅に下落されるとの見通しを示した。
ソリオCEOは、「米国は10%の強い成長を遂げている。欧州も引き続き7%成長だ」と強調。中国市場は「4%の成長を継続する中国最大の企業」と説明した。その上で、「特に注目したいのは中国以外の新興市場だ」と明かし、「中国以外の地域では22%の成長を達成している」と期待感を込めた。
◎ソリオCEO 日本法人の社長に就任するバーネット氏にメッセージ
この日の業績説明会には、4月1日付で日本法人の代表取締役社長に就任するアンディ・バーネット氏(グローバルインベスターリレーションズヘッド)が説明会の司会を務めた。ソリオCEOはQ&Aの直前に発言を求め、「彼(アンディ・バーネット氏)は非常に知識豊富で、素晴らしい人柄とユーモアのセンスを持っている。私やチームにとって一緒に仕事ができたことは大きな喜びであり、(参加者のIRやメディアの)皆さんにとっても同様だったと確信している。彼が日本のカントリープレジデントとして新たな役割で大成功を収めることを心から願っている」とメッセージを送った。