中外製薬 シンガポール・Gero社とAI活用した加齢関連疾患の新規治療法開発で共同研究・ライセンス契約
公開日時 2025/07/08 04:50
中外製薬は7月7日、シンガポールのバイオテック企業・Gero PTE. LTD.と加齢関連疾患に対する新規治療法開発に向けた共同研究およびライセンス契約を締結したと発表した。Gero社のAI標的探索プラットフォームを用いて見出した創薬標的に対し、中外製薬の独自の抗体エンジニアリング技術を使って新規抗体医薬品候補を創製するというもの。中外製薬は、契約一時金に加え、開発の進捗に応じたマイルストンおよび製品上市後のの売上高に応じたマイルストンとして、最大で総額約2億5000万USD を支払う可能性がある。
Gero社は、加齢関連疾患に対する治療薬を創製する物理学を活用した前臨床段階のバイオテクノロジー企業。同社の技術プラットフォームは物理学ベースの機械学習とヒューマンデータに基づいており、治療標的の発見と加齢の根本原因に対応する治療法の開発を可能とする。
今回の契約は、同定した標的に対する抗体の創製および研究・開発・製造・販売に関し全世界における独占的実施権を中外製薬に許諾するもの。中外製薬の奥田修社長CEO は、「成長戦略“TOP I 2030”で掲げた世界最高水準の創薬の実現に向け、グローバル先進プレイヤーをはじめとした外部パートナーとのオープンイノベーションは非常に重要と考えている。Gero社の標的探索に関する技術に対し、中外製薬の創薬技術をかけ合わせることで、イノベーションの創出を加速させたい」と述べた。