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SMBC、富士通、ソフトバンク 健康・医療分野で業務提携 AIデータ活用アプリ等で5兆円の医療費削減

公開日時 2026/05/20 04:51
SMBCグループ、富士通、ソフトバンクの3社は5月19日、東京都内で記者会見し、健康・医療分野の業務提携に合意したと発表した。健康・医療データを融合した「国産ヘルスケア基盤」を構築する。病院の電子カルテ情報を業務特化型LLM「Takane」を用いて解析し、個別化医療や創薬・研究に応用する。一方で患者にユーザーアプリを配布し、生活・行動データなどのPHRと、電子カルテデータや処方・服薬・検査データなどを掛け合わせて患者個々に見合う生活習慣病改善のレコメンド機能を構築する。さらに受診予約や診療後の支払いなどをアプリ内で完結できる環境を構築する。3社は26年10月から本格的に事業を開始する。

この日の記者会見には、SMBCグループの中島達執行役社長グループCEO、富士通の時田隆仁代表取締役社長CEO、ソフトバンクの宮川潤一代表取締役社長執行役員兼CEOの3人がそろい踏みした。

◎3社の顧客基盤活用 重複検査・重複投薬の削減、予防・健康支援による健康寿命延伸

「3社の顧客基盤を活用した6000万ユーザーの獲得目標と、重複検査・重複投薬の削減、予防・健康支援による健康寿命延伸を通じ、5兆円規模の医療費の抑制に向けてデータとAIで医療リソースの最適化に取り組む」-。ソフトバンクの宮川社長CEOは、こう強調した。3社は、各社の強みを活かしながら医療データプラットフォームと、個人が健康データを効果的に管理・利活用するユーザーアプリの整備を進め、それぞれのデータを利活用する国産ヘルスケア基盤を構築する。

富士通・時田社長CEO 4000医療機関のデータ活用し、6000万人にサービス提供

富士通の時田社長CEOは、「50年にわたり医療分野に携わるなかで、地域・病院間のデータ連携の遅れがもたらす国家競争力のネガティブインパクトや、医療機関のIT化やDXの投下予算の逼迫、さらには標準化の必要性など様々な課題いついて現場で意見をうかがってきた」と指摘。同社の強みである医療分野のナレッジや業務特化型LLM「Takane」など先端テクノロジーの活用、さらにはクロスインダストリーを通じたビジネスの社会課題解決に努める方針を明示した。その上で、3社協業により、4000の医療機関とソフトバンク、SMBCグループの経済圏を加えて6000万人にサービス提供していく考えを表明した。

◎ソフトバンク・宮川社長CEO「3社協働で国産ヘルスケア基盤構築」 企業、病院など賛同呼び掛けも

ソフトバンクの宮川社長CEOは、「今後15年で医療費が30兆円増加(2040年78兆円)するというのは、もはや医療界に限らず国家的な課題だ」と表明。持続可能な医療の実現を目指すため、同社主導によるユーザーアプリ構築に努める考えを強調。例えば、歩数と血圧データを組み合わせた生活習慣改善アドバイスや、睡眠時間と受診データによる睡眠指導、食事内容と病歴データを活用した血糖値の注意喚起など健康・医療データを融合した新たなヘルスケアサービスの提供を推進するとした。さらに受診予約や決済などの機能をアプリに持たせることで「6000万人規模のユーザー利用を目指す」と強調。「3社協働による国産ヘルスケア基盤の構築を推進するとともに、賛同企業、病院、自治体との連携拡大を呼びかける」と意気込んだ。

◎SMBCグループ・中島社長グループCEO「「融合・進化で付加価値の高いサービス提供」

SMBCグループの中島達執行役社長グループCEOは、「いま我々は分水嶺に立っている」と表明。団塊ジュニア世代が高齢者層に突入する2040年について、国民医療費が70~80兆円規模に拡大する一方で、生産年齢人口は減少するとし、「これを放置すれば現役世代の可処分所得が奪われ、少子化がさらに加速する負の連鎖に陥ることは避けられない」と強調した。その上でSMBCグループの役割について、「自宅から健康相談やオンライン診療が受診できる“Oliveヘルスケア”を通じた次世代のヘルスケアサービスを提供する」との考えを明らかにした。すでに26年3月からソフトバンクとOliveヘルスケアのサービス提携をスタートしており、今回の協業を通じ、「融合・進化によって付加価値の高いサービスを提供していきたい」と意欲を示した。


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