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FDA LucentisをDMEの適応で承認

公開日時 2012/08/28 04:00

 米食品医薬品局(FDA)は8月10日、米ジェネンテック社(本社:カリフォルニア州サウスサンフランシスコ)のVEGFモノクローナル抗体Lucentis(ラニビズマブ)について、糖尿病性黄斑浮腫(DME)の適応で承認した。同剤は米国ではすでに滲出型加齢黄斑変性症(Wet-AMD)の治療薬として承認され、発売されている。同剤は月1回投与注射剤。十分に血糖管理がされている患者を対象としている。


FDA医薬品評価研究センター(CDER)のRenata Albrecht移植・眼科製品部長は、「糖尿病は我が国の健康上の大きな課題で、しかも全ての糖尿病患者はDMEを発症する恐れがある」と指摘したうえで、「今日のLucentisの承認は、糖尿病の合併症としてDMEに視力を障害される患者に対する治療の大きな進歩を示すもの」と同剤の登場を高く評価した。


同剤の安全性・有効性は759例を対象とした2件のRCT(観察期間36カ月)で検証された。同試験では、756人はLucentis0.3㎎もしくは0.5㎎投与群とプラセボ投与群に割り付けられ、まず24か月投与、その後、全患者にLucentis0.3㎎もしくは0.5㎎を投与、12か月継続した。そのうえで両群を比較した。


視力の改善を主要評価項目とした同試験の結果、月1回Lucentis0.3㎎投与群では34%から45%の患者で一定の視力改善が示されたが、非投与群では12%から18%に留まった。高用量の0.5㎎については何らのベネフィットもなかった。主な副作用は、結膜出血、眼痛、眼圧上昇など。


米疾病管理予防センター(CDC)によると、米国では糖尿病患者(1型および2型)は2600万人といわれ、糖尿病が20歳から74歳の成人集団の失明の第1原因と報告されている。2010年には糖尿病と診断された患者の390万人が視力の障害を持つと報告されている。


国内では、Lucentis(ルセンティス)は、ノバルティス日本法人がAMDの治療薬として2009年1月に承認取得、2012年3月30日にはDMEの適応で厚労省に適応追加を申請している。


 

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