IMSジャパン 「病院市場と調剤市場の差は縮まっていく」と予想
公開日時 2009/03/04 23:00
IMSジャパンが発表した08年国内医薬品市場(薬価ベース)によると、薬価改
定の影響で市場全体では2.6%増(07年4.6%増)にとどまる中、医薬分業の伸
展で調剤市場は7.8%もの伸びを示し、全市場の35%を占め、病院市場の39%
に迫る勢い。
08年国内医薬品市場は8兆2543億円。うち病院市場は0.2%増の3兆2312億円、
開業医市場は0.5%減の2兆1092億円と低い伸びとなったのに対し、主に調剤
市場からなる「その他」は7.8%増の2兆9139億円だった。IMSジャパンは、政
府の後発品使用促進策、DPC病院の拡大、マルメ診療の広がりで、「病院市場
と調剤市場の差はより縮まっていくことが予想される」との見方を示した。
薬効別市場では、抗腫瘍剤が12.3%増と2ケタの伸びを示し、07年の4位から
2位に躍進。分子標的薬が牽引したとしている。売上上位10製品でみると、市
場拡大再算定を受けながらもARBのディオバン(ノバルティス)は5.1%の伸び
で、07年の3位から2位となった。
アリセプト(エーザイ)はOD錠などの伸張で26.3%増となり8位から5位にラ
ンクを上げた。後発品が登場したCa拮抗剤アムロジピンの先発品は苦戦。ノル
バスク(ファイザー)は7.6%減、アムロジン(大日本住友)は4.8%減となり、
IMSジャパンは「OD錠を持っているアムロジンのほうがダメージが少ない」と指
摘した。