日本リリーのズルエッタ社長 営業の「空白領域を埋める」
公開日時 2009/08/31 04:00
日本イーライリリーのアルフォンゾ・G・ズルエッタ社長(写真)が8月28日に都内で記者会見し、その中で相次ぐ新製品の発売や今後の発売見込みを踏まえて営業の強化と効率化に取り組む姿勢を示した。製品900人弱のMRを増員し、「重点テリトリーの埋まっていないところを埋めていく」とした。
同社は今後、抗がん剤アリムタ、統合失調症治療薬ジプレキサ、インスリンなど糖尿病用薬、現在フェーズ3にあるアルツハイマー治療薬を主力に成長を図る。09年中にも売上高1000億円を突破し、15年にはその倍増を目指す。
その中で営業体制について増員数のメドは示さなかったが、製品の発売に合わせて増強を検討することを明らかにした。自社のみの販売にこだわらず、必要に応じてコ・プロも検討する考え。
ITによる効率化も進めるという。医師がオンラインで同社の医療情報や担当者にアクセスした情報をMRの携帯端末に知らせ、対応のスピードアップを図るといった取り組みを例に挙げた。携帯端末を活用することでMR活動の生産性アップにつながることに期待する。
同日は上半期(1~6月)業績も発表し、売上高は9%増の573億円となった。主な製品の売上高は以下のとおり。
ジプレキサ 208億円 7.0%増
ジェムザール 87億円 17.5%増
インスリン 78億円 6.6%増
ヒューマトロープ 55億円 2.4%減
ペルマックス 19億円 14.9%減
エビスタ 98億円 11.0%増
シアリス 13億円 40.8%増
アリムタ 14億円 108.8%増
ストラテラ 3600万円 ―
※エビスタは中外製薬の売上合計
※シアリスの営業・販売は7月1日付で日本新薬に販売委託
※ストラテラは6月発売