ECCO・ESMO 腎細胞がん治療薬で相次ぐアジア人、日本人のエビデンス
公開日時 2009/10/06 04:00
腎細胞がん(RCC)は成人の悪性腫瘍のなかでおよそ3%を占める。全世界では毎年21万人が発症し10万人が死亡するが、最近は分子標的薬の登場により治療成績が著しく向上してきた。9月20~24日までの5日間、ドイツ・ベルリンで開催された第15回欧州癌学会(ECCO)・第34回欧州臨床腫瘍学会(ESMO)では、RCCの治療をめぐり、マルチキナーゼ阻害剤ソラフェニブやスニチニブなどで日本人やアジア人における有効性や安全性についての新たなエビデンスが報告され、注目を集めた。◎ソラフェニブ日本人の長期服用で高い効果発揮ソラフェニブは腫瘍の増殖に関与する酵素(キナーゼ)を阻害する経口剤。日本国内では発売から約1年半が経過し、既に国内の全例市販後調査では3000人分のデータが集積された。同剤をめぐっては、日...