ファイザー・キンドラーCEO「当面、大型買収は行わない」
公開日時 2010/01/20 04:01
ファイザー社のジェフ・キンドラー最高経営責任者(CEO)は1月6日、ゴールドマン・サックス・ヘルスケア会議の場で、一部で噂される新たな大型買収について「そうした可能性はないだろう」との見解を表明した。
昨年10月にワイスの買収を完了したばかりの同社は、11年に大型商品の高脂血症治療薬リピトール(一般名・アトルバスタチン)の特許切れを迎えるが、この翌年の12年の売上高目標を700億ドルと設定している。
しかし、市場関係者の一部は「実際には550~600億ドルにとどまるのではないか」と見ており、新たな買収を目指すとの観測が流れている。
キンドラーCEOは「各ビジネス部門の戦略に応じて意味ある小規模な買収の可能性はあるが、売上目標達成のために大型買収を行うことは考えていない」と述べ、こうした憶測を一蹴した。
一方、今回の買収で同社の医療用医薬品分野以外のコンシューマー・ヘルスケア部門や動物医薬部門などの売上規模は約80億ドルとなる。これらの扱いについてキンドラーCEOは「現時点ではファイザーのグループ内で保有し続けることで新たな価値を生み出せると考えている」とし、売却などは念頭に置いていないことを強調した。
(The Pink Sheet 1月11日号より) FDAと米国製薬企業の情報満載 “The Pink Sheet”はこちらから