DPC導入に賛否も過少診療に懸念 医師調査で
公開日時 2010/06/07 04:00
医師コミュニティサイト「MedPeer」を運営するメドピアは、会員医師を対象にDPCに対する意見をインターネットで調査したところ、導入してよかった27.8%、導入しない方がよかった18.5%、分からない29.1%などと意見が分かれた。
調査には1509の意見が寄せられた。導入してよかったと回答している医師は、収益が好転したことや、無駄な検査・投薬が減り、コストを考えた医療が行われるようになったこと、他の病院と比較できるようになったことを評価する意見がみられた。一方、否定的な回答では、必要な医療が行われないおそれを感じていることや、化学療法など最近の治療の進歩に対応してしていない、コスト優先の治療になるといった意見が寄せられた。
導入への評価は「分からない」とする医師からは、コストを減らせ、収益が増えることを評価する一方で、すべきことも制限されてしまうといった声や、在院日数の短縮を促すことが「患者本人のために本当に有益なのか」と、戸惑いの様子がうかがえた。
導入を評価する意見でも、「主病名以外に病気を認めたとき、その治療は収入に反映しないため、検査・治療の施行に心理的負担になる」「自分が納得できる医療を行おうとすれば、赤字を覚悟する必要がある」などといった意見がみられ、賛否いずれにおいても過少診療をおそれていた。