バイオテクで「エンジェル」が獲物を釣る
公開日時 2010/10/12 04:00
新興企業へ投資を行う、エンジェルインベスター(AI)と呼ばれる富裕な個人投資家の多数は従来、ウェブ企業に関心を持ち、臨床試験や法規制などハードルの多いバイオベンチャー企業(BV)を好まなかったが、BVでも、起業間もない企業ではなく、すでにある程度のビジネス実績を持つ企業に投資するなど間口を広げてきた。
AIは、医薬品発見への投資を好まず、発見から一歩進んだ、既存薬の改良に役立つ新規プラットホーム技術、既承認薬の適応追加の開発などコストがあまりかからない分野への投資を好む。
AIをグループ化したTech Coast Angelsは、ブドウ球菌を対象とする第2世代抗生物質製造のTrius Therapeuticsを支援、同社は、起業早期にかなりの利益をAIにもたらした。
AIは、公費支援で設立された企業や自己資本以外の資金で設置された企業を投資対象として歓迎している。そのような観点から、AIは環境清浄技術のようなものと呼ぶベンチャーファンド関係者もいる。エネルギー効率のよい企業が投資対象のよい候補になるからだという意味合いのようだ。