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高齢患者への多剤処方 「できるだけ少ない数になるよう処方」が7割

公開日時 2010/10/14 04:02

約3万人の医師会員制コミュニティサイト「MedPeer」を運営するメドピアはこのほど、高齢患者の複数薬剤内服に関する調査結果をまとめた。「できるだけ少ない数になるようにしている」が回答医師の7割を超え、高齢になるほど疾病リスクや服薬機会が増えるものの、機会を捉えて整理しているとの意見が寄せられた。一方、「必要があれば、たとえ多くなっても投与する」は24%で、高齢患者ほど疾患数が多く仕方がない――との意見が多く見られた。

調査は9月3日~16日にインターネットで実施した。有効回答数は1734件。この調査は会員医師が別の会員医師に質問し、回答を求めるもの。質問は、「老人ホームで最近アルバイトを始めたところ、90歳を超える人でも10種類以上の薬剤を毎日服用していて驚いた。高齢者はたくさんの病気を抱えており、それぞれに対応する薬剤を処方したらこうなるのだろうが、明らかに必要のない薬が何年間も漫然と出されているような気がする」として、高齢患者にどのような処方方針で臨んでいるかを尋ねた。

「できるだけ少ない数になるようにしている」との回答医師からは、「治療上必須の投薬のみ継続的に行い、対症療法的な投薬は必要最小限の投薬期間にとどめる」(30代、消化器内科)、「そもそも意味のない投薬が多く、漫然と投与が続いてしまう。機会を捉えて整理している」(40代、一般内科)、「高齢者の場合、薬剤相互作用が出現していても自覚に乏しい、的確に訴えられないなどの問題もあり、適切にモニタリングしないと見落とされる可能性が高く、危険と思う」(40代、一般内科等)、「患者や家族と相談して、必要最小限度の薬を選択している」(40代、麻酔科)――との意見が寄せられた。また、配合剤の開発を期待する声も見られた。

「必要があれば、たとえ多くなっても投与する」との医師からは、「老人であろうとなかろうと、本当に必要ある薬剤なら10種類だろうと20種類だろうと処方すべき」(40代、呼吸器外科)、「不要な薬など出していない。数が多いから症状の落ち着いている薬をやめる、という理由で二次予防薬などをきられて再発した経験があり、他人の処方を勝手に減らすことは慎むべきと思う」(30代、代謝・内分泌科)、「『数』を最優先ファクターにはしない」(50代、一般内科)――などが寄せられた。「投与しなかったために病状が悪化したと訴えられるリスクとして」との回答も少数ながらあった。

 

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