薬食審・第一部会 新薬など6剤を審議
公開日時 2010/11/29 04:01
厚生労働省の薬食審・医薬品第一部会は11月26日、新薬など6剤を審議し、いずれも承認を了承した。この中で今回、緊急避妊薬ノルレボ錠(そーせい)についても了承したが、社会的影響もあることをから、一般からの意見(パブリックコメント)を踏まえ、改めて12月下旬に予定する薬事分科会で審議、最終的に承認の判断をすることになった。
今回承認が了承された薬剤は次のとおり。
【審議品目】
▽ノルスパンテープ5mg、同10mg、同20mg(成分名:ブプレノルフィン、ムンディファーマ):「非オピオイド鎮痛剤で治療困難な変形性関節症及び腰痛症に伴う慢性疼痛における鎮痛」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。慢性疼痛治療薬として海外30カ国で承認済。分科会には報告扱い。
▽ソニアス配合錠LD、同HD(ピオグリタゾン塩酸塩とグリメピリド、武田薬品):「2型糖尿病(ただし、ピオグリタゾン塩酸塩及びグリメピリド併用による治療が適切と判断された場合に限る)」を効能・効果とする新医療用配合剤。再審査期間4年。分科会には報告扱い。
▽ノルレボ錠0.75mg(レボノルゲストレル、そーせい):「緊急避妊」を効能・効果を追加する新効能・新用量医薬品。再審査期間4年。分科会で審議。
黄体ホルモンによる排卵抑制作用を持ち、性交後72時間以内に服用すれば80%程度の妊娠を避けることができるという。海外48カ国で承認済。性被害者に対してはオフラベルで使用されていたといい、望まない妊娠を避けるためにも必要性が指摘される一方で、安易な使用に対する懸念もある。そのため、医学・薬学以外の観点から一般から意見を聞くため12月9日までパブリックコメントを求め、それも踏まえて分科会で最終判断を行う。
▽エディロールカプセル0.5μg、同0.75μg(エルデカシトール、中外製薬):「骨粗鬆症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。分科会には報告扱い。海外承認なし。
▽アルタットカプセル37.5、同75(ロキサチジン酢酸エステル塩酸塩):「胃潰瘍、十二指腸潰瘍」などに対する小児用量を追加する新用量医薬品。再審査期間4年。小児用量は海外承認なし。H2ブロッカー。
▽アリクストラ皮下注5mg、同7.5mg(フォンダパリヌクス、グラクソ・スミスクライン):「急性肺血栓塞栓症及び急性深部静脈血栓症の治療」の効能・効果とする新効能・新用量医薬品。再審査期間は平成27年4月17日。
既存薬として1.5mgと2.5mg製剤があったが、いずれも急性肺血栓塞栓症及び急性深部静脈血栓症の「発症抑制」の薬剤で、今回は「治療」を目的とした薬剤。海外64カ国で承認済。
【報告品目】
▽パリエット錠10mg、同20mg(ラベプラゾールナトリウム、エーザイ):「逆流性食道炎」を効能・効果とする新用量医薬品。