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メルク  中国の新興企業BeiGeneに投資

公開日時 2011/05/20 04:00

 米メルクの関連会社MSDは、中国の新興企業BeiGeneに対しエクイティファイナンスなどを含めた投資を開始した。BeiGeneは、北京に昨年7月に創立予定のバイオベンチャーで、従業員60人、研究所の延べ面積は64000平方フィートで、中国初の国内大規模バイオベンチャー。


MSDの投資総額は明らかになっていないが、BeiGeneに対し、前臨床段階の治験薬創製、がんバイオマーカーにおける橋渡し研究の実施、臨床段階での抗がん剤候補物質の開発などで支援する。


BeiGeneのJohn Oyler CEO兼共同創立者は、「MSDの投資は中身のあるもの。わが社が他のビッグファーマの投資を求めていることを理解したうえでの投資で、MSDは株式を一部所有するが、(我々に)何らの制限もない」と歓迎している。


同CEOは、「中国では製薬企業は、化学に強い上海に集中しているが、画期的なバイオ研究拠点は北京に集中している」とし、北京に立地した理由を説明している。BeiGeneの研究所は、北京市が運営するZhong-guan-cun Life Scinece Parkに位置し、同所には、ノボノルディスクやジェンザイム(現サノフィの1部門)、中国の国立生物科学研究所(NIBS)などが立地している。


OylerCEOは、「我々は多国籍企業の子会社ではなく、真に中国で設立された企業で、素晴らしい科学的環境と魔法のような起業環境とを融合させようとする試みを行っている」と外国資本に縛られない中国企業としての独自性を強調している。


同CEOは、医薬品業界の直面する統合や予算のプレッシャーに対しては、優れたフェーズIおよびIIにある物質を大手製薬あるいはベンチャーから導入、これら企業と並行して開発すると同時に企業がコスト面から欧米で不可能な適応症について開発を進めたいとの考えを示している。


また、一方、POCが確認できたものを導出するため、商業化組織やフェーズIII実施組織は持たない意向。そのため、R&Dに真っ向から取り組み、「金になる」創薬をする考えだ。OylerCEOは中国ではよく知られた人物で、BeiGene創設前は、世界的CROのPPD Incが2009年に買収した中国のCRO、BioDuroのCEOを務めていた。
なお、Oyler CEOのほかの共同創設者は、NIBS所長、前J&JおよびGSK腫瘍担当重役、メルクの腫瘍薬開発担当重役の3名。


 

(The Pink Sheet  5月9日号より)  FDAと米国製薬企業の情報満載 “The Pink Sheet”はこちらから

 

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