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ファイザーと武田薬品 リウマチ領域の協力体制強化 医療連携サポートに窓口配置

公開日時 2011/10/20 04:02

ファイザーと武田薬品は、10月から関節リウマチ領域でのパートナーシップを強化している。両社は抗リウマチ薬エンブレル(一般名:エタネルセプト)をコ・プロモーションしているが、武田薬品は10月から「エンブレルに比重を置いたMR」を配置し、ファイザーのエンブレル担当のMRとの連携を円滑にする取組みを始めた。関節リウマチは▽入院と通院の機能分担▽専門医とかかりつけ医の連携▽医療・福祉・介護の連携――といった地域医療連携が特に重要な疾患。このため両社のMRが地域レベルでこれまで以上に協力して医療連携をサポートすることで、同領域でのプレゼンスを最大化する。

武田薬品の山中康彦・医薬営業本部長(写真右)と、ファイザーのマイケル・ゲトラー・スペシャリティ・ケア事業部門長(同左)がこのほど、本誌の単独インタビューに応じた。

エンブレルは05年3月に発売され、当時から両社がコ・プロしている。6年半経ったこのタイミングでパートナーシップを強化する理由について、山中氏は、「武田とファイザーが日本のリウマチ患者に一層注力することを改めて表明したい。加えて、他社から新薬が発売される市場環境も踏まえながら、今からトファシチニブの礎をしっかり築きたい」と説明した。

4週間に1回皮下注投与するシンポニーが9月に上市されるなど、関節リウマチ市場は競争激化の様相を呈している。この状況でもエンブレルで競争優位に立って、将来の新たな治療選択肢となり得る新規の経口分子標的薬トファシチニブにつなげたいというわけだ。なお、トファシチニブは全世界でフェーズ3段階にあり、欧米では年内に申請する予定。日本の申請スケジュールは明らかにしていない。

一方、ファイザーのゲトラー氏は、「大変ユニークで深いパートナーシップであり、両社でリウマチ患者に一層貢献したい。日本では市販後調査1万4000例の成績もある。関節リウマチ市場でナンバー1を目指す」と強調した。エンブレルは処方患者数ベースではトップだが、売上ベースでは競合品レミケードの後塵を拝している模様。両社のパートナーシップと大規模な市販後調査の結果、患者の治療意識が増すとされる自己注射が可能なことを前面に押し出して、売上面でもトップになると宣言した。

◎リウマチ領域で国内最大規模のMR体制

そして両社は10月から、パートナーシップ強化に向けて新たな取組みを始めた。具体的には▽武田薬品がエンブレルに比重を置いたMRを配置▽MR研修にあたり、両社のノウハウを融合する▽パッケージデザインを従来の「タケダ・エンブレル」と「ファイザー・エンブレル」から、エンブレルに統一する――ということ。

武田薬品では全製品を担当するジェネラルMRと、専門施設を中心に情報活動する約50人の「がん・免疫専門MR」を配置している。ジェネラルと専門で計2000人のMR体制となる。この専門MRは維持したうえで、10月から、ジェネラルMRの中で▽リウマチ患者が多い医療機関の担当▽エンブレルの処方数量が多い医療機関の担当▽エンブレルの売上実績の高いMR――などの観点から「エンブレルに比重を置いたMR」を選定・任命した。

エンブレルに比重を置いたMRは、担当地域の研究会や講演会の立案・実行や、地域医療連携の武田薬品側の中心となる。地域におけるエンブレル戦略全体の推進役との位置づけで、ジェネラルMRをリードしたり、ファイザーでエンブレルを担当する「リウマチ・肺高血圧事業統括部営業部門」のMRとの連携の窓口となる。ファイザーのゲトラー氏は、武田薬品側のエンブレルの地域担当者が明確になることで、「コラボレーションがより深く、より早く、内容が充実する」と期待を示すとともに、特に地域医療連携に両社のMRが一層寄与できるとの見方を示した。

エンブレルに比重を置いたMRの人数は非開示だが、山中氏は「専門MRの50人というレベルではない」。ゲトラー氏も「リウマチに比重を置いた営業体制という意味では、当社側を含めて国内最大規模になると思う」と語った。

◎MR研修にもノウハウ融合 武田薬品は初の試み

一方、MR研修に両社のノウハウを導入することも初めての取り組みだ。これまでは武田薬品MRには武田薬品が、ファイザーMRにはファイザーがそれぞれの教育方法やプログラムで研修していたが、今後は両社のノウハウを融合して、より良い共通の教育方法やプログラムを導入する。武田薬品に他社の研修ノウハウを導入するのは初めて。山中氏は「1+1が3以上になるようにしたい」と話した。

パッケージについても10月から「エンブレル」に統一する。このねらいについて山中氏は、「今後もそれぞれが切磋琢磨することに変わりはないが、エンブレルに力を集約したいということだ。商標名をひとつにすることに大きな意思がある」。ゲトラー氏も、「患者にとってはどちらの名前でもかまわないことだが、患者のために両社のMRが注力するということだ」と話し、両社一体となってリウマチ患者のために取り組むことを表したとしている。


 

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