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FDA  初の細胞培養インフルエンザワクチンを承認

公開日時 2012/11/27 04:00

米食品医薬品局(FDA)は11月20日、米国で初の細胞培養により製造した季節性インフルエンザワクチンFucelvaxを承認した。


Fucelvaxの適応は、18歳以上の青少年および成人の季節性インフルエンザの予防。同ワクチンは、ウイルス株を鶏卵で培養する方法ではなく、哺乳動物の細胞による培養で行われる。細胞培養法は他のワクチンではすでに行われているが、季節性インフルエンザワクチンではこれが初めて。細胞培養技術のメリットは、事前に検査済みのワクチン用に特徴づけられた細胞の十分な供給を維持できるため、パンデミック発生時にワクチン製造に速やかな対応が可能なことがある。同ワクチンの製造は、Novartis Vaccines and Diagnostics GmbH(ドイツ・マールブルク)。


FDAのKaren Midthun生物製剤評価・研究センター(CBER)長は、「今日の承認は鶏卵による製造に代わる方法として細胞培養を使う季節性インフルエンザワクチンの開発に努力を重ねてきた結果だ」と同ワクチンの登場を評価した。


Fucelvaxの有効性は、米国および欧州で18歳から49歳の青少年・成人7700人を対象とした無作為化プラセボ対照試験で検証された。同剤投与群ではプラセボ投与群に比べ、83.3%でインフルエンザ予防効果を示した。49歳以上の集団1700例では、18歳以上の集団に投与したFDA既承認の鶏卵による製造の季節性インフルエンザワクチンAgrifluと同等の抗体反応を示した。


また同ワクチンの安全性は、同ワクチン投与群6700例で検証され、注射部位反応および全身反応は、既存インフルエンザワクチンと同等であることが示された。主な副反応は、注射部位の痛みおよび発赤、頭痛、疲労感などだった。
 

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