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画期的治療法指定、FDAガイダンス未策定も申請は活発

公開日時 2013/05/29 05:00

米食品医薬品局(FDA)は、新規に「画期的治療法」(Breakthrough Therapy)指定制度を開始したが、まだ、同科学ガイダンスを策定していないので、画期的治療の指定を受けようと試みる製薬企業は、指定を獲得するために乗り越えるべき必要なハードルを推測しなければならない。


FDAのJanet Woodcock医薬品評価研究センター(CDER)長は、まだ、画期的治療法指定についてのガイダンスを策定していないが、より治療法指定の決定数が増加したり、同制度による製品の承認が出たら策定する考えであることを明らかにした。


ガイダンスが策定されれば、当該医薬品が画期的治療指定として価値のある、既存品にない効果を持っていることを証明するエビデンスの分量や重要性の理解に役立つはずだ。画期的治療法指定は、開発早期で既存療法よりも劇的な改善を示した製品がその指定を受けることが出来、臨床試験の簡略化が可能となり、早期にFDAの上級スタッフが関与し、承認を早くする手助けを行うシステムだ。


FDAが考えている科学ガイダンスは、画期的治療法プログラムの予見性を増し、同時に実際には画期的ではない製品の審査についての不必要な業務を軽減させる可能性を持つ。医薬品業界はかねてから、FDAのリスク・ベネフィットの決定や臨床試験のデザインについて決定については、もっと予見性を持たせるべきと注文をつけていた。
エーザイのVirginia Beaks-Read専務(グローバル規制政策・インテリジェンス担当)は、「FDAが画期的製品についての(提出)データ要件の概説をまとめていないことは驚きではない。というのは、FDAはその制度が実際にどのように機能するかを見る必要があるからだ」と話している。


しかし、同氏はまた、「企業のいくつかは、持っていると確信していなくても画期的治療法を持っている。ガイダンスは、企業が指定を求めるかどうかに役立つだろう」とも述べている。


Woodcockセンター長は、医薬品業界が画期的治療法指定を理解するために助けを必要としていることを承知している。同指定制度は、2012年にFDA安全・イノベーション法の一環として制定された。


同センター長は、「(指定申請の)半分は拒否した」としたうえで、「これがどんなことを意味するのかについてはさらに情報が必要なことは明らかだ。願わくは、これら製品のいくつかは、迅速に開発され、承認されてほしい。そして、我々は(指定についての)早期臨床データがどのようなものであるべきかの議論が出来る」と話した。


画期的治療法指定制度の詳細が明らかになっていないものの、業界は指定の申請を停止してはいない。4月初め、FDAは41件の指定申請を受理したが、11件が認可され、12件が拒否された。


The Pink Sheet  4月29日号
 



 

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