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第一三共 新規経口抗凝固薬リクシアナ AF、VTE治療の適応取得で適応の広さ強みに 60mg錠12月8日発売

公開日時 2014/11/27 03:51

第一三共は11月26日、メディアワークショップを開催し、新規経口抗凝固薬(NOAC)・リクシアナ(一般名:エドキサバン)について、▽非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制(AF)、▽静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制(VTE治療・二次予防)の効能・効果追加承認を踏まえ、下肢整形外科手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制とあわせた、3つの適応をもつ唯一のNOACであると説明した。VTE治療・二次予防の適応取得は、NOACでは初めて。同社は、適応の広さと、臨床試験や整形外科領域で蓄積された豊富なデータを基に、専門医を中心にプロモーションを展開する考えだ。また、AF、VTE治療・二次予防で標準用量となる60mgを12月8日に発売することも同日、明らかにした。なお、15mg、30mgの規格についてはすでに販売されている。
 

◎心臓血管研究所・山下氏「出血リスク減少が全死亡抑制にも寄与」


AFをめぐっては、すでに3剤のNOACが上市されているが、同日講演した心臓血管研究所所長の山下武志氏は、同剤の特徴として大出血の発生頻度が低いとのデータを提示し、それが結果として全死亡の発生抑制、予後の改善に結びついているとの見方を示した。山下氏は、「これまでNOACの世界では、効果、効果と言ってきたが、大出血を減らすことで予後を良くすることができる」とし、出血リスクを抑制することの臨床的意義を強調した。


山下氏は、NOACのプロファイルは、大出血などの安全性、薬物動態、投与回数などに違いがあると説明した。その上で、大出血の発生率を提示。出血リスクの高い、60kg以下の低体重、75歳以上の高齢者が対象であっても、これまで標準治療薬であったワルファリンと比べ、有意に出血リスクが低いと同剤の高い安全性を解説した。さらに、同剤がワルファリンに比べ、有意に全死亡を抑制しているとのデータを紹介。この理由として、全死亡の発生抑制には、大出血の抑制が大きく影響しているとのデータを提示した。「心房細動患者の死亡の前に出血がトリガーになっていることがある。特に高齢者では、大出血が起きたことでドミノ式に悪くなっていく」と述べ、出血の発生を防ぐことの重要性を強調した。


同剤の薬物動態の特徴としては、分布容積の大きさを挙げ、それにより1日1回投与を実現したと説明した。分布容積が大きいことで出血との関連も懸念されるが、データ上からは出血リスクは低く、「血液ではなく、組織に分布しているということ。出血は、血液が固まるということなので、分布容積の大きさは必ずしも出血に直結しない」と解説した。また、同剤が臨床第3相試験で良好な成績を示した背景には、減量基準など用量設定が影響するとの見方も示し、臨床第2相試験を3回実施し、「精細なシミュレーション」(山下氏)を行ったことで、適切な用法用量の設定に至ったと説明した。

NOACの中での治療薬の選択について山下氏は、「ダビガトラン(製品名:プラザキサ)150mg(高用量)は脳梗塞を減らす、ダビガトラン低用量は出血を減らす、アピキサバン(製品名:エリキュース)は出血を減らす、リバーロキサバン(製品名:イグザレルト)は(1日1回で)飲みやすい」とした。その上で、「エドキサバン(製品名:リクシアナ)は、2つの強みを持った初めての薬剤。1日1回(投与)で、安全性が高い」と話し、それぞれの特性に応じた選択を行うべきとの考えを示した。


なお、同剤の臨床第3相試験「ENGAGE AF-TIMI48」では、ワルファリンを対照群とし、承認された標準用量60mg(減量:30mg)のほか、30mg(減量:15mg)を標準療養とした3群比較で実施された。30mg/15mgの組み合わせのうち、低体重、腎機能低下例などで減量基準に該当した患者(15mg投与)では、ワルファリンに比べ、大出血を有意に抑制したものの、虚血性脳卒中が有意に増加しており、この用量は承認用量となっていない。ただ、
出血リスクは低く、全死亡は有意な抑制を示しており、この解釈についても議論となっている。山下氏は、「基本は、15mgを絶対投与しない。30mg、60mgの適切な用量を守り、エドキサバンの有効性、安全性を1年間は専門医を中心に処方され、専門医を中心に評価されるべき」との考えを示した。
 

◎横浜南共済・孟氏「VTE治療戦略は大きく変わる」 重症例でも一貫した治療成績


横浜南共済病院心臓血管外科部長の孟真氏は、VTE治療・二次予防をめぐって実施された臨床第3相試験「Hokusai VTE」の結果を示しながら、重症患者であっても一貫してワルファリンに有効性、安全性ともに非劣性を示したと解説した。孟氏は、肝機能障害でワルファリンでの治療ができない症例で同剤を投与した際の経験を紹介しながら、「ワルファリンのコントロールに難渋している患者さんにとっては福音」との見方を示し、「今後、VTEの治療戦略が大きく変わる」と見通した。


同試験では、急性/症候性の静脈血栓塞栓症(DVT)、肺血栓塞栓症(PE)を対象に、ヘパリン導入後に同剤へと切り替えている。孟氏は、こうした臨床に即した試験を実施したことで、「比較的重症な患者さんを入れることができた」と説明した。実際、DVT、PEの原因として、がんの既往や活動性がん患者が1割組み入れられていると紹介した。

ただ、患者の費用負担などメリットだけではないとの見方を示し、「すべての患者さんで、直ちにNOACにかわっていくかというとそうではない」と述べた。その上で、「抗凝固薬というもろ刃の刃(VTE発症抑制のメリットと、出血リスク)のため、慎重に使っていく必要がある」との見解を示し、専門医を中心に使用経験を積んだ上で、判断していくことの重要性も強調した。


 

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