EMA 悪性黒色腫治療薬Imlygicに承認勧告
公開日時 2015/11/05 03:50
欧州医薬品庁(EMA)は、10月19~22日にヒト医薬品委員会(CHMP)を開催し、新規悪性黒色腫治療薬Imlygic(一般名:talimogene laherparepvec)に新医薬品として承認勧告を行った。今回承認勧告の対象となったのは、同品目の1品目。製品名(一般名)、申請企業、適応症、摘要の順。
▽Imlygic注射用液剤(talimogene laherparepvec)、Amgen Europe B.V。切除不能な、局所性もしくは遠隔転移(IIIB期、IIIC期、およびIVM1a期)黒色腫。骨、脳、肺への転移および他の内臓疾患を有する患者は除く。同剤は、免疫系を刺激しがん細胞を攻撃するためにGM-CSF(顆粒球マクロファージコロニー刺激因子)を挿入したHSV-1(単純ヘルペスウイルス)由来の腫瘍崩壊ウイルスである。Imlygicは、承認されれば初のがんウイルス療法となる。EMAは同剤をファースト・イン・クラスの先進医療製品(ATMP)に指定した。
Amgen社(本社:カリフォルニア州サウザンドオークス)は10月23日、CHMPの承認勧告を受け、「転移黒色腫は、最も治療が困難ながんの1つのままなので、複数の治療法を必要としている。近年の治療薬の進歩にも関わらず、手術で治癒できない患者の5年生存率は受け入れがたいほど低いままの状態だ。このことは、この疾患をコントロールするのに新たなアプローチを真に必要とされていることを示すものだ」とするSean E Harper研究開発担当上級副社長のコメントを発表した。