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国内製薬トップ年頭所感 環境変化乗り越える決意表明目立つ

公開日時 2016/01/06 03:50
国内製薬企業の経営トップの年頭所感が1月5日に各社から発表され、専業大手・準大手では今後の事業環境を見越し打ち出した中期経営計画などによる事業変革を推進し、予想される大きな環境変化を乗り越える決意を表明する内容が目立った。社員にも変革を求め、それを社として支援し、経営体制と人材の両面から変革に取り組む姿勢を示す企業もあった。

【武田薬品】クリストフ・ウェバー社長は、研究開発や人材育成、事業成長などからなる「戦略ロードマップ」に沿って「2016年以降も持続的成長に向けた取り組みを着実に遂行していく」と表明。その上で「タケダイズムを基盤とする企業として、第一にPatient(患者を中心に考える)、第二にTrust(社会との深い信頼関係を築く)、第三にReputation(当社の価値をさらに高める)、最後にBusiness(当社のビジネスを成長させる)の順に引き続きフォーカスし、変革をさらに推進する」とした。

さらに「日本ではNo.1製薬企業として革新的な新薬の提供に集中する一方、テバ社と設立予定の合弁会社を通じ、ジェネリック医薬品および特許期間が満了した医薬品に対する社会のニーズに応えていく」との姿勢を示した。人材面にも触れ、人材開発プログラムの強化の推進、成果に応じた評価が得られる現在の人事評価制度を継続発展させるとした。

【アステラス製薬】畑中好彦社長は、15年4月に示した中期経営計画に触れ、その中で示した「製品価値の最大化」「イノベーションの創出」「Operational Excellenceの追求」は、今後の急激な環境変化の中で成長し続けるために必要であることを強調した。

「イノベーションの創出」では、新薬創出に加え、ネットワーク型研究体制のもと、新たな疾患領域や新技術・新治療手段にも積極的に取り組むとし、11月に発表したOcata社との間の買収契約締結は、細胞医療アプローチにより眼科領域で新たなステップとなる一例だとした。

【第一三共】中山讓治社長は、15年に「新薬事業へ回帰」することを決定したことを挙げ、この方向で成長を図ると表明した。「今後2、3年が『勝負どころ』」との認識を示し、「しっかりと現実を見据え、チャンスを積極的に捉え追求していけば、必ずパテントクリフを乗り越え、新しい成長が始まる」と社員に呼びかけた。

その中で国内外での主力品を中心に「成長軌道を確保することが不可欠」とするとともに「環境変化を踏まえ、組織体制や資産等を効率性の観点から見直すことも必要」と指摘。日米欧での営業体制の変革、研究開発の投資効率の向上、健全な財務体質と安定した収益基盤の維持・強化といった、これまで取り組んできた見直し、施策を挙げ、「成長を維持していくために今後も継続していかなければならない」との考えを示した。社員に対しては、▽市場競争に勝つ▽スピードアップ▽活きた金・活きた時間を使う▽考え抜く――を改めて意識するよう求めた。

【エーザイ】内藤晴夫社長は、「次期中期経営計画のスタートやEAファーマの発足など、重要な節目を迎える1年となる」と強調した。4月発足予定のEA ファーマについて「国内最大の消化器領域のスペシャリティーファーマとなることをめざしてクリーンスタートを切りたい」とした。エーザイ本体としても抗がん剤のハラヴェン、レンビマの適応拡大を確実に進めるとともに、抗てんかん剤ペランパネルの国内承認を控え、準備を整えるとした。

【田辺三菱製薬】三津家正之社長は、16年度からスタートする新たな中期経営計画で「パイプライン価値最大化」「育薬・営業強化」「米国事業展開」「業務生産性改革」 に挑戦すると表明し、社員には「次期中計期間を待つことなく、できることは全て前倒しで実行するよう」呼びかけた。

社員に対し「心に留めてほしい3つのキーワード」として「シェアリング」「プロデューサー型人材」「コンプライアンス」を提示。「業種間の垣根を超えて新しい形態のビジネスが急成長していることから、常に他社との協業やシェアリングを考慮しなければならない。そのために自前主義から脱却し、シェアリングをマネジメントするプロデューサー型人材が求められる」とした。

【大日本住友製薬】多田正世社長は、合併10周年の15年度に定めた「3つの『転』」に引き続き取り組むと表明した。「業績面の反転」「事業構造の転換」は比較的進んでいるものの、「意識改革と成果の好回転」は「好回転のレベルに至っていない」と指摘した。

10年後には、がん、精神神経、希少疾患、再生・細胞医薬領域で「他社にはない、特徴ある製品に満ちた企業になることを目指す」と説明し、そこを見据えて、研究開発投資とともに、「個の能力をさらに高めるための新たな人事制度への改革を行う」と表明。さらに「教育・育成制度」の計画・施行に着手するとし、新入社員から経営幹部までを対象にした全社的教育プログラムを構築するとした。

【塩野義製薬】手代木功社長は、14年度にスタートした中期経営計画のビジョンである「創薬型製薬企業として成長する」ために取り組んできた「研究開発の効率化」「コストコントロール力の強化」「国内における販売・マーケティング活動の効率化」の成果が認められてきたことを指摘。16年度も引き続き取り組むとし、社員に対し「患者さまやそのご家族のために何ができるか、何をすべきなのかを自らの頭で考え続け『売上を伸ばす強い力』と『より早くよりリーズナブルなコストで新薬を上市するための柔軟性』を高めていただきたい」と、対応を求めた。

さらに「2016年の私たちを表す一文字には『成』を選んだ。『なしとげる』『つくりあげる』『そだつ』という意味に加え、中国では『変化する』という意味を持つ」とし、目標を達成し、次のステップに育ち、良い意味で変化していく「私たちシオノギファミリーの現状によく合っている文字だと思う。本年は昨年まで以上に全力で走っていきたいと思う」と社員に協力を呼びかけた。
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