ジェネリック専業大手の年頭所感 安定供給に向け決意新たに 生産能力増強、“行動起こす年に”の声
公開日時 2026/01/06 04:51
ジェネリック専業大手2社は1月5日、2026年の年頭所感を発表した。沢井製薬の木村元彦代表取締役社長は「長引く医薬品不足解消に向けては、自社の生産能力増強が第一優先課題と捉えている」と表明。26年は中期経営計画の最終年度に当たることから、「生産体制含めて社内体制をより強固なものとし、残り少ない25年度を乗り切り26年度の飛躍に結び付ける所存だ」と誓った。東和薬品の吉田逸郎代表取締役社長は、特許が切れた医薬品を“特許満了医薬品”に位置づけ、安定供給体制を構築する必要性を指摘。長期収載品の生産工場なども選択肢に入れたアライアンスなどを通じ、「堅牢な生産体制の構築に努める」と表明。26年を「“行動”を起こす年」と位置づけ、新たな展開に意欲を示した。
◎沢井製薬・木村社長 「自社の生産能力増強が第一優先」 245億錠体制を実現
沢井製薬の木村社長は、福岡県飯塚市の第二九州工場固形剤新棟の本格稼働への移行に加え、生産能力を20億錠から35億錠に引き上げる追加工事を予定通り進めていると説明。26年初めには包装機械含め、すべての生産機械の設置が終了する予定という。さらに、福井県あわら市のトラストファーマテック社への約200億円の投資により、生産能力は30億錠から55億錠に拡充する。これにより、「サワイグループ全体の生産能力は245億錠にまで大きく引き上げることができる」として、生産能力増強に力を入れ、供給不安の解消に注力する姿勢を強調した。
◎東和薬品・吉田社長 “特許満了医薬品”の安定供給へ 長収品の生産工場とのアライアンスも
東和薬品の吉田社長は、ジェネリックをめぐり品目統合や再編の動きが出始めていることに触れ、「今後は、企業指標の公開、製造管理、品質管理、安定供給能力の確保等これらの基準を満たす企業だけが残っていけるのではないか」と指摘した。そのうえで、「当社は、ジェネリック医薬品が重要な社会インフラとなった今、品質の確保や安定供給体制の構築は 社会的責任だと考えている」と改めて決意を示した。
安定供給に向けて175億錠の生産体制を構築したとして、「設備の有効活用や生産の効率化によるさらなる増産を進め、安定供給に近づけるよう努力を続ける」と強調。また、有事の際にも安定供給できるよう複数の生産拠点で製造できるバックアップ体制も含めたサプライチェーン構築の必要性も指摘した。そのうえで、「後発品だけでなく、特許が切れた後の医薬品を“特許満了医薬品”と考え、長期収載品の生産工場などあらゆる選択肢も含めたアライアンスを通じて、堅牢な生産体制の構築に努める」と表明した。
さらに、「今年は今後の東和薬品グループの目指す新しい展開に向かって新たに取り組んでいる事業、業務を本格的に取り組み“行動”を起こす年と位置付け、グループを表す文字を“動”と決定した」と強調。「ジェネリック医薬品の安定供給に加え、ニトロソアミン類への対応、DX の推進、地域包括ケアシステム の課題解決に向けて“行動”を起こす」と決意を示した。