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EMA 安全性監視で実績報告書を発表

公開日時 2016/08/23 03:50

欧州医薬品庁(EMA)は8月8日、EUで新たな薬剤安全性監視(ファーマコビジランス:PV)システムが法制化された2012年7月から2015年7月までの間の安全性監視対策の実績や施行状況についての報告書を発表した。


EMAは、ファーマコビジランス・リスク評価委員会(PRAC)を中心に新規のPV法制化のもとで、医薬品のライフサイクルに応じ、特に効率的かつ迅速に有害事象を発見、その対策を講ずる安全性確保策を実施してきた。3年間を振り返り、新たなPVシステムにより、薬剤の安全性における課題を早期に発見することに成功し、規制当局は医薬品の使用者に必要があれば勧告や警告を行うなど迅速な対応が出来たことが示された。さらに、同システムは、患者や医療従事者に効果的に有害事象の報告をさせたり、安全性に懸念のある場合に適切な意思決定をさせたり、病気や疾患に対しての貴重な展望を与えるなどした。


3年間における主な成果は以下の通り。

*既知および未知のリスクを管理・予測するために求められるリスク最小化の手段であるリスク管理計画は、予測安全管理の不可欠な一部となっている。PRACは、毎年600件のリスク管理計画を評価している。

*患者からの副作用報告はかつての50%増と大きく改善された。

*2014年末までにPRACは約200件の安全性シグナルについて調査を行った。安全性シグナルは、薬剤によって引き起こされた可能性のある新規の、あるいは何らかの変化が見られた安全上の問題である。これら確認されたシグナルの半数は、製品情報の更新につながり、4分の1は規制上の措置につながった。

*市販後の薬剤のリスク・ベネフィット・バランスの定期的な再評価は、定期安全性更新報告(PSUR)を通して実施されている。EU加盟各国は、今までに国内承認薬計12000件のPSURを報告、PRACは、中央審査による承認薬あるいは国内承認薬900件以上の評価を終了した。

*毎年、約200件のファーマコビジランス査察が実施されている。

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