アッヴィ 申請中の経口C肝薬グレカプレビル・ピブレンタスビル配合錠 優先審査に指定
公開日時 2017/03/22 03:50
アッヴィ合同会社は3月17日、2月に承認申請した経口C型肝炎治療薬のグレカプレビル水和物とピブレンタスビルの配合錠が優先審査に指定されたと発表した。日本製薬工業協会のシンクタンクの医薬産業政策研究所の調べによると、2016年の優先審査品目の審査期間は中央値、平均値とも8.4か月であり、順調に審査されれば同配合錠が年内承認される可能性が高い。
同配合錠は16年12月に欧州で迅速審査指定、17年1月には米国で優先審査指定されており、日本の優先審査指定はこれらに続くものとなる。
同配合錠は、すべてのジェノタイプのC型肝炎治療薬として開発された。治療期間が従来よりも短い8週間投与で治療できる。ハーボニー配合錠などの従来薬では12週間投与が多い。
グレカプレビルはNS3/4Aプロテアーゼ阻害薬。ピブレンタスビルはNS5A阻害薬。同配合錠はグレカプレビル300mgとピブレンタスビル120mgを含有し、1日1回3錠服用して用いる。リバビリンフリーの治療となる。
承認されれば、C型肝炎患者の大多数を占める非肝硬変のジェノタイプ1型と2型の患者に対しては、従来より治療期間の短い治療選択肢を提供できる。ジェノタイプ3~6型の患者に対しては新たな治療選択肢を提供することになる。また、同社は、▽重篤な腎機能障害(CKD)を持つ患者▽直接作用型抗ウイルス薬(DAA)による前治療で治癒していない患者――といった特定の治療課題を持つ患者のニーズに応えることも目的にしているという。