米FDA エピペン注射液自主回収を発表
公開日時 2017/04/05 03:50
米食品医薬品局(FDA)は3月31日、米Meridian Medical Technologies社(本社:メリーランド州コロンビア)のアナフィラキシー補助治療薬EpiPen(日本製品名:エピペン)およびEpiPen Jr(エピネフリン注射剤)一部製品が自主回収されると消費者に注意喚起を呼びかけた。今回自主回収となる製品は、EpiPen Auto Injector 0.30mgおよびEpiPen Jr Auto-injector 0.15mgの一部製品である。
注射剤は、ハチ毒や食物、薬物などに起因するアナフィラキシー反応の際に使用される自己注射剤である。今回の自主回収は、2015年12月17日から2016年7月1日の間に販売された製品で、それらの注入器に作動不良の可能性があるための措置となっている。同剤の製造はMMT社で、販売はMylan Specialty社(本社:ペンシルバニア州キャノンスバーグ)である。MMT社は米ファイザー社のグループ企業。
FDAは、製品が不良と思われる報告数は微少だが、同製品を使用することで適正に有効成分が注射できない場合、アナフィラキシー反応が重篤な疾患のため生命を脅かす恐れがあるとして当該企業が自主回収することになったと説明。自主回収対象製品の全米医薬品コード(NDC)、ロットナンバーおよび有効期限などを公表、該当する製品を所有している場合、特に注入器に不具合がある場合には直ちに医療関係者に連絡をとるよう呼びかけ、また、当該製品でなくとも、疑問点がある場合は、Mylan社に問い合わせるよう勧めている。また、医療関係者および消費者に対して、EpiPenの服用で副作用発現もしくは注入器に異常があった場合は、FDAのウエッブ上のMedWatchへオンラインもしくはFAXでの連絡を求めている。
日本国内では、ファイザー日本法人が、今年3月13日からエピペン注射液0.3mgの一部ロットに注入器の部品の製造時に成型不良が発見されたとの理由で自主回収を行うことを発表しており、4月3日からその対象ロットが追加されている。