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生化学 変形性関節症用薬を国内申請 小野が販売及び情報活動

公開日時 2020/01/07 04:50
小野薬品と生化学工業は1月6日、国内で共同開発している変形性関節症治療薬ONO-5704/SI-613(開発コード)について、生化学が同日に承認申請したと発表した。予定効能の部位は膝関節、股関節、足関節となる。承認取得後は小野が販売及び情報提供・収集活動を行う。

同剤は生化学独自の薬剤結合技術を用いてヒアルロン酸とジクロフェナクを化学結合した薬剤。ヒアルロン酸による関節機能改善効果に加え、ドラッグデリバリーシステムにより徐放されるように設計されたジクロフェナクの鎮痛・抗炎症作用を併せ持つ。注射剤として関節腔内に直接投与するため、ジクロフェナクの全身曝露量が少なく、全身性の副作用のリスクが低いと考えられている。

今回の申請は国内で実施した3つのフェーズ3試験の結果に基づく。変形性膝関節症患者440 例を対象とした検証的試験で、同剤は主要評価項目である初回投与後12週間(4週ごとに3 回投与)のWOMACスコア(膝の痛みの評価指標)でプラセボ群と比較して統計学的に有意な改善効果を示した。

膝以外の変形性関節症患者(肩関節、肘関節、股関節、足関節)290例を対象とした試験では、初回投与後12週間(4週ごとに3回投与)の被験者日誌による痛みの変化量において、対象とした4部位のうち、股関節及び足関節で主要評価項目を達成した。

変形性関節症患者166例を対象とした長期投与試験では、4週ごとに繰り返し投与した際の52 週間の安全性について評価し、いずれの関節も臨床上、顕在化した問題は認めらなかったとしている。
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