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【特別版】新型コロナ感染拡大で一般患者の受診抑制顕在化 緊急事態宣言延長で病院・診療所の経営直撃も

公開日時 2020/05/02 04:52
新型コロナウイルス感染症の感染拡大が、病院や診療所の経営の足元を揺さぶり始めている。緊急事態宣言が発令された今年4月以降、外来・入院ともに患者数が大幅に減少している―。悲鳴に似た声が医療機関の経営者から聞かれだした。新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、別の疾患で来院する高齢者や小児、さらには花粉症、アレルギー、喘息などで受診する患者の受診抑制を招いた。医療機関側も患者への感染リスクを下げるため、処方薬の長期投与や緊急性を伴わない手術の延期などの対応に追われた。ここにきて政府は緊急事態宣言の期限延長に傾いている。先行き不透明感に医療現場も混迷を深めている。

◎日医と四病協が加藤厚労相の要望書提出


日本医師会と四病院団体協議会(日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会)は5月1日、新型コロナウイルス感染症の診療体制を継続する観点から、加藤厚労相に要望書を手渡した。

◎3月時点で診療報酬の請求件数は15~20%落ち込み

要望書では、新型コロナウイルス感染症の拡大が続いた4月以降、外来・入院ともに「大幅に患者数が減少している」と指摘。この状況が続くようであれば、6月以降の病院経営に「重大で深刻な影響が出る」と指摘した。日本医師会の横倉義武会長は要望書提出後に厚労省内で取材に応じ、新型コロナウイルス感染症の患者が増加するなかで、「通常の入院機能を発揮できない状態で、民間病院の経営が厳しい」と窮状を訴えた。横倉会長はまた、2020年3月時点で診療報酬の請求件数が15~20%落ち込んでいると説明。その後の感染拡大で4月以降にはさらなる落ち込みが出ることに危機感を露わにした。

◎患者への感染リスク低下で長期投薬が増加

新型コロナウイルス感染症は、循環器や呼吸器疾患などの基礎疾患を合併する患者で重症化リスクが高いことが指摘される。よって感染リスクを低下させるため、長期投薬なども増加する。受診頻度の減少は医療機関の減収に直結する。整形外科領域などの予定手術の延期はリハビリの減少につながるなど、予期せぬ形で病院経営に響いているという。

◎「従業員の給料を確保することに病院経営者は苦労している」

特に、4月の診療報酬は支払時期に当たる6月は病院職員の賞与の時期にも当たる。そのため、危機感が強い。「従業員の給料を確保することに病院経営者は苦労している」と強調。「新型コロナウイルス感染症が終焉後に地域医療が壊れることがないよう、要望した」と説明した。

日医と四病協の要望書では、診療報酬について、災害時と同様に前年度の診療報酬支払額に基づく概算請求を認めて欲しいと訴えた。さらに、地域医療介護総合確保基金の執行残など不要不急の事業計画については、新型コロナウイルス感染症対策に優先的な配分を求めた。この際、新型コロナウイルス感染症患者に対応する医療機関に加え、「後方支援する医療機関も存続できるよう、地域医療介護総合確保基金の使途をあらためて拡大し、柔軟に適用していただきたい」と訴えた。

診療報酬上は、ICUなどで重症患者を受け入れる場合の診療報酬点数を倍増するなどの手当てもなされている。横倉会長は、「症状の軽い患者への対応や、一般の患者にも感染防止や予防策をしなければならないが、その手当が全くなされていない。そのあたりをどうするかが課題だ」との認識も示した。

◎アビガン 医療従事者への予防投薬が行えるよう要望

このほか、要望書では、新型コロナウイルス感染症の治療薬として期待されるアビガンをあげ、「積極的な医療従事者への予防投薬が行えるよう検討する」ことや、医療従事者が感染した場合の補償についての配慮などを訴えた。を求めた。また、M95マスク、防護服、ディスポーザブルガウン、ディスポーザブル手袋などの感染防護用品については、「国として国内企業における生産増強が図られるような施策を行っていただきたい」と要望した。

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