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EMA 2025年への共同事業戦略案を公表

公開日時 2020/07/16 04:48
欧州医薬品庁(EMA)および欧州薬事規制当局幹部会議(HMA)は、7月6日、2025年に向けて5年にわたる事業計画「2025EMAネットワーク共同事業戦略案」を発表した。

EMAは、同戦略策定の理由に、「HMA/EMA2020年戦略」(2016年策定)が終了したことと、科学、医学およびデジタル技術などのかつてない急激な進歩とグローバル化による著しい環境変化やCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)のような公衆衛生上の脅威に適切に対応し、EUの消費者に安全かつ有効な医薬品を安定的に供給続行できるようにすることをあげている。

EMAおよびHMAは、同事業案が、EC(欧州委員会)の医薬品開発や流通などに関する原則をまとめた新規の「医薬品戦略行程表」と主要テーマを共通にしているため、ECとも協議したことを明らかにしている。また、EMAおよびHMAは、患者/消費者団体、医療関係団体、医薬品業界、関係学会、獣医師などとも意見交換を行った。同日からパブリックコメントの募集を開始し、9月4日に締め切る。

「2025EMAネットワーク共同事業戦略案」では、戦略的集中分野として以下の6分野を設定した。

▽医薬品の安定供給とアクセス。欧州市民保護のために医薬品不足を防ぎ、安定供給を図ることやHTA(医療技術)評価によって医薬品アクセスが障害されないようにする。開発・評価から患者アクセスまでのパスウェイ(経路)の最適化を図る。

▽データ分析、デジタルツールおよびデジタルによる変革。ヘルスケアデータへのアクセス改善・分析能力向上、デジタルツールの改良、EUネットワークにおける疫学・統計・RWD(リアルワールドデータ)などの分析能力向上、確実なデータ保護-など。

▽イノベーション。医薬品開発の科学・技術の統合を促進し、EMAのネットワークが医薬品開発の各段階におけるイノベーターを支援する能力を確実に持つ。薬剤評価時の科学的質の改善や医薬品のライフサイクルを通して、医療技術評価(HTA)機関、薬価設定機関および保険償還機関を含む全関係者の要求に応じられる有用なエビデンスを着実に生み出す。規制科学(レギュラトリー・サイエンス:RS)研究および活用の推進。

▽抗菌剤耐性(AMR)問題への対応とCOVID-19 のような新興感染症による公衆衛生上の脅威への対応。
▽サプライチェーンにおける諸問題への対応。
▽EMAネットワークとその運営上のメリットを持続させる。
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