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英AZ 新型コロナワクチン候補「AZD1222」 中間解析で主要評価項目達成 2レジメンで平均70%の有効性

公開日時 2020/11/24 04:53
英アストラゼネカは11月23日、新型コロナウイルスワクチン候補「AZD1222」について、中間解析の結果、コロナ予防に関する主要評価項目を達成したと発表した。解析は、2つの異なる接種計画の試験を複あわせて解析しており(combined analysis)、平均した予防効果は70%だった。最初に半量を接種し、1か月後に全量のワクチン候補を接種した群では90%の予防効果を示した。なお、AZD1222を投与された群では新型コロナの重症例や入院患者は認められなかったとしている。同社は、条件付き承認や早期承認のフレームワークを活用する考えを示し、「世界中の規制当局への書類提出を直ちに準備する」としている。

◎半量+全量接種での予防効果は90%

独立データモニタリング委員会は、英国でのフェーズ2/3、ブラジルでのフェーズ3を含む1万1636例を対象に、統合解析を実施した。ワクチンはいずれも2回の接種を行ったが、2つの異なる接種計画で実施された試験が含まれた。具体的には、①最初、AZD1222の半量を接種し、1か月後に全量を接種した群(2741例)、②1か月以上の期間を開けて、全量のワクチンを2回接種した群(8895例)―の2つのレジメン。

統合解析の結果、新型コロナと診断された症例が131例あった。2つの投与計画を平均したAZD1222の予防効果は70%で、統計学的有意差を認めた(p <= 0.0001)。最初に半量を投与し、1か月後に全量を投与した群は90%だったが、全量を2回投与した群では62%だった。

ワクチンに関連する重大な安全性への懸念は認められておらず、いずれの投与でも、認容性は十分に許容されるとしている。

AZD1222はAZと英オックスフォード大が共同開発を進める。2万3000例を超える症例を対象に試験を実施中で、6万例規模に拡大することを計画する。国内では、18歳以上の被験者約250人を対象に、第1/2相臨床試験を実施している(関連記事)。

◎ソリオCEO「手頃な価格で、世界中で利用可能に」 通常のサプライチェーンで対応可

AZD1222は、ウイルスベクターワクチン。通常の冷蔵条件で少なくとも6か月間保管、輸送、取り扱うことができる。通常のサプライチェーンや、医療環境で投与できるのも特徴の一つだ。AZのパスカル・ソリオCEOは、通常のサプライチェーンを活用して広く流通できることや、発展途上国での同社の取り組みを引き合いに、「ワクチンは手頃な価格で、世界中で利用可能になる」とコメントしている。同社は2021年に30億回分を生産する体制を整えるとしており、日本政府とも1億2000万回分の供給で基本合意している。
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