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薬食審・第一部会 国内初のがん悪液質用薬エドルミズの承認了承 2度目の審議で

公開日時 2020/12/11 19:20
厚生労働省の薬食審・医薬品第一部会は12月11日午後、非小細胞肺がん(NSCLC)などのがん悪液質治療薬エドルミズ錠(一般名:アナモレリン塩酸塩、申請企業:小野薬品)を審議し、承認することを了承した。適応は非小細胞肺がん、胃がん、膵がん、大腸がんの4がん種となる。正式に承認されれば、がん悪液質を効能・効果とする初の治療薬となる。早ければ年内に、遅くとも2021年1月末までに正式承認されるとみられる。

同剤は19年8月の同部会で審議されたが、有効性、安全性、医療機関への情報提供の在り方などで多岐にわたる疑義が示され、継続審議扱いとなっていた。疑義に対する回答がすべて用意できたことを踏まえ、この日再度審議することになった。

■臨床試験に則り、適応がん種しぼる

前回と今回での大きな違いのひとつは、効能・効果を絞ったことだ。前回はがん種を絞らない「がん悪液質」を効能・効果とすることで審議したが、今回は臨床試験に則り、「非小細胞肺がん、胃がん、膵がん、大腸がんのがん悪液質」を効能・効果とすることで、委員の理解を得た。

添付文書に警告欄を設け、「緊急時に十分に対応できる医療施設において、がん悪液質に十分な知識・経験を持つ医師のもと」で使用するよう注意喚起する。投与のリスクとベネフィットについて患者又はその家族に十分説明して同意を得た上で投与することなども警告欄に記載する。同省担当官によると、同剤投与のリスクの一例として、QT延長などの心臓関係のリスクが現れる可能性があるという。

また、同剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者や、併用注意の薬剤を服用している患者を禁忌とする方向。

■投与開始から3週間で効果ない場合は原則投与中止

前回の部会では、がん悪液質の治療薬が世界にないことから、有効性を評価する指標の在り方について議論になった。今回は、国内臨床第2相試験で除脂肪体重がプラセボ群に比べ、1.56kg増加したとのデータを提出した。がん悪液質の患者では一般的に体重が減少することから、このデータで委員の理解が得られた。ちなみに前回と今回で、審議委員はほとんど変わらない。

用法・用量に関する注意事項として、投与開始から3週間をめどに効果が認められない場合は原則、投与を中止する旨を記載するとともに、12週を超えた投与経験がないことも記載し、注意喚起する。

【審議品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)

エドルミズ錠50mg(アナモレリン塩酸塩、小野薬品):「非小細胞肺がん、胃がん、膵がん、大腸がんにおけるがん悪液質」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間は8年。

グレリン様作用を有する薬剤。グレリンは成長ホルモン(GH)放出促進因子受容体タイプ1aの内因性アゴニストとして同定されたペプチドホルモンで、主に胃で産生され、GH分泌促進、食欲亢進、脂肪生成促進などの生体内エネルギー代謝を調節する。

がん悪液質は、がん患者において通常の栄養サポートでは完全には回復しない持続的な体重(特に筋肉量)減少を特徴とする複合的な代謝異常のこと。がん化学療法への忍容性の低下やQOLの著しい低下などを生じ、予後に影響する。

同剤の用法・用量は、「通常、成人にはアナモレリン塩酸塩として100mgを1日1回、空腹時に経口投与する」となる。

海外では20年10月現在、承認されている国はない。
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