視界不良の未来を拓く患者軸の視点と発想
「What」ではなく「Why」から始めよう
公開日時 2020/12/29 00:00
厚労省のある検討会メンバーの1人は、地域医療構想、働き方改革、医師偏在是正の「三位一体改革」について、“多元連立方程式を解くようなもの”と評している。2025年または2040年を目がけて、地域ごとに機能別の病床数とマンパワーを調整していくのだから、確かに簡単に解けるような問題ではない。間違えれば需給ギャップが生じ、その地域で適切な医療が受けられない可能性も出てくる。むろん、構想や計画は粛々と進めていく必要があるが、もう1つ、別の観点から医療提供のあり方を考えていく必要があるのではないか。それが固定観念にとらわれない組織改革による医療者1人ひとりの生産性向上、あるいは顧客志向をベースにした新たな医療、ヘルスケアの開拓だ。それらを可能にするIT/デジタル技術やデータベース...