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【World Topics】示談金19ミリオンドル カイザー・グループ人種差別訴訟

公開日時 2021/06/07 04:50
医療保険・医療供給複合体大手のカイザー・グループが2つの人種差別訴訟で総額18.9ミリオンドル(約20億円)の示談金を支払うことに合意し、注目を集めている。

2つの集団訴訟は同グループのアフリカン・アメリカン従業員グループとヒスパニック系従業員のグループが、主としてヒスパニック系以外のホワイト・アメリカンの従業員との間に、人種が理由と考えられる待遇差別、すなわち給与・昇給・昇進などの待遇格差があることを人種差別だとして訴えていたもの。2225人が連なった前者の訴訟の示談金は総額11.5ミリオンドル、やはり2500人前後の従業員が対象となると想定されている後者の示談金は総額7.4ミリオンドルである。

カイザー・グループは「差別の事実の存否をあくまでも争うのではなく、むしろ従業員が『差別されている』と感じているという事実を重視し、当事者の意見に真摯に耳を傾けて経営改善を行うべきとの認識」から示談を選択することにしたと説明。事実の存否ではなく、訴えの「当事者がどのように感じているか」を尊重するという姿勢・態度は従来の人種差別訴訟というよりは、むしろセクシャル・ハラスメント等への対応に近いものであり、人種差別問題への企業の対応の新しいトレンドを示している。(医療ジャーナリスト 西村由美子)

2つの訴訟では、給与・待遇の現状だけでなく、雇用をめぐる状況(すなわちブラックやヒスパニックは意図的に低位の職種に偏って雇用されてきた(給与その他待遇の格差はその結果である)も問題として指摘されている。これを受けて、カイザー・グループは示談金の支払いに加え、組織全体の給与・待遇から募集や採用までの人事制度全般を見直し、待遇差別の改善に努めることで合意しており、具体的にはカイザー・グループは今後3年間外部専門家とコンサルティング契約を結び、職務や給与の規定を洗い直して分析するとともに改善策を講じていく計画である。

カイザー・パーマネンテの人事総務担当重役Christian Meisnerは「カイザー・パーマネンテは高い志を掲げて医療に邁進するグループであり、米国全土で認識が高まっているEquity, Inclusion, Diversityについても、その推進のリーダーとして行動してきたと自負している。今後も一層の努力で社会的価値の実現に邁進する」と語っている。
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