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日本エスタブリッシュ医薬品研究協議会が発足 武田テバの松森社長が発起人代表 GE・長期品で提言へ

公開日時 2021/07/13 04:51
日本エスタブリッシュ医薬品研究協議会が7月12日に発足した。発起人代表は武田テバファーマの松森浩士CEO兼社長。同協議会はエスタブリッシュ医薬品の持続可能な供給体制の確立を目的に、必要な研究を行い、各種提言を行う。喫緊の課題である安定供給の仕組みづくりや、海外から輸入する原薬の安定的確保、長期収載品に付随する有益な情報の保持、さらにはエスタブリッシュ医薬品が持続的に安定供給できる環境整備などを検討する。薬価制度の下支え方法も論点に含まれる。加盟社数は「協議中」とし、賛同する企業や団体に呼び掛ける考え。

◎安定供給を通じ国民皆保険を維持するための方策で研究・政策提言

「高齢化に伴う社会保障費の増加、毎年薬価改定の実施など、医薬品を取り巻く環境は、大きな転換点を迎えている。このような状況において、特許期間が満了した医薬品(エスタブリッシュ医薬品)の安定的な供給を通じ、世界に誇る日本の皆保険制度を将来に渡り維持するためにどのような貢献ができるか積極的に政策提言していく」-。この日、公開された協議会のホームページ(https://establish.jp/ )には、発起人代表である松森・武田テバCEO兼社長のメッセージが掲載されている。

協議会が掲げるエスタブリッシュ医薬品とは、「関連特許が満了した後、長期収載品となった医薬品、さらにジェネリック医薬品を包含する概念」と定義した。このため協議会が行う研究や提言においては、長期収載品・ジェネリック品を取り巻く環境を俯瞰で捉え、持続可能な産業界への転換するための課題を洗い出し、民意を反映した政策提言を行う考えを明示した。

◎GEの製品数最適化、原薬の安定確保、長期収載品の有益な情報、環境整備など論点に

今後検討を進める論点案は、①ジェネリック医薬品の製品数の最適化、②海外から輸入する原薬の安定的確保、③長きにわたり蓄積された長期収載品に付随する有益な情報の保持、④長年の使用実績とコスト・ベネフィットの視点からみた環境整備-など。なかでもジェネリック医薬品の製品数の最適化は、「各社が、多品目生産の業務の複雑性を解消して品質の維持及び改善活動に注力するため、業界全体において各成分の剤型毎の製品数を絞り込むための公的な基準(市場シェアや原薬ソースなど)の作成とその工程づくり」などを研究する。

一方、原薬の安定的確保については、製剤および原薬に関する規格および試験方法の国際的ハーモナイゼーションの推進や、現実的な原薬のシングルソースにおいて国全体で安定供給する仕組み、海外原薬メーカーに対する実地監査に関する協業とノウハウの交換をあげた。

長期収載品については、G1により撤退する長期収載品に付随する有益な情報の引継ぎのルールや、第三者機関によるデータベース管理と公的な開示の可能性などを研究する。エスタブリッシュ医薬品が持続的に安定供給できるための環境整備では、薬価制度の下支え方法やの製造設備更新に関する公的補助、サプライチェーン過程の取引の最適化などをあげた。
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