高カリウム血症改善薬ロケルマ 有効性背景に処方増意向は9割弱
第一選択薬としての処方は4割弱にとどまる 高薬価への懸念で
公開日時 2021/10/01 00:00
高カリウム血症は通常、血清カリウム値5.5mEq/Lを上回る状態をといい、吐き気や倦怠感、筋力低下、不整脈などの症状を呈し、7mEq/L以上になると心停止を招く危険性もある。尿中のカリウム体外排泄の低下、カリウムの過剰摂取、および細胞内からの流出が主な原因であることから、治療はカリウムの排泄量を増加させる薬物療法や食事制限、中等症以上の場合は細胞内にカリウムを取り込むインスリンやグルコースの投与などが行われる。2020年5月に発売された高カリウム血症改善薬のロケルマ懸濁用散分包(一般名:ジルコニウムシクロケイ酸ナトリウム)は、カリウムイオンの直径に近い均一な微細孔構造を持ち、消化管内でカリウムイオンを選択的に捕捉する国内初の非ポリマー無機陽イオン交換化合物であり、水分で膨潤しないという特徴を...